26.まるで嵐が過ぎ去ったように ★ ページ27
一旦会話が終了すると、マイキーはキヨマサの方に歩いていく。
「オマエが“
「は……はい!」
マイキーはニコ、と笑ったかと思いきや、キヨマサの顔を蹴り上げていった。
そして髪を掴み、「誰だオマエ?」と言いながらキヨマサの顔面を殴っていく。
殴っている鈍い音が何度もして、殴り終わるとキヨマサは気を失っていた。
「さて……帰ろっか、ケンチン」
キヨマサの顔を足で踏み、ドラケンにそう声をかけると帰ろうとしていた。
「“喧嘩賭博”とか、くだらねー」
「“
「タケミっち!ミコト!」
マイキーに名前を呼ばれた武道はビクッとしていた。
そして僕らにニッコリ微笑みながら声をかけた。
「またネ♡」
「テメェらもボーッとしてないで解散しろー!」
この場にいる全員にそう言い渡すと、マイキーとドラケンは去っていった。
その場はシーン……となり、なんか嵐が過ぎ去ったみたいな感じだった。
そして次々といなくなり、
僕は武道の手当てもしたくて、公園の水道のとこまで歩いていった。
ハンカチに水を濡らし、とりあえず殴られて血が出ている部分だけでもと武道に渡した。
「ホラ、これで拭きなよ」
「ありがと……姉ちゃん……」
色々やっていたら辺りはすっかり暗くなっていて。
傷口を拭いている武道にマコトと一司がじーっと目をキラキラさせながら見ていた。
「ん?」
「凄かったな!タケミチ!!」
「オレ感動しちゃったよ!!」
「……へ?」
「あの!無敵の“マイキー”に気に入れられたんだゾ!!」
「すげぇよ!!タケミチとミコトさん!!」
まさか僕までも気に入れられるとは思ってなかったけどね……
なんか武道の表情が次々と変化していって、おかしかった。
「“今日からオマエタケミっちな?”」
「“マイキーがそう言うんだからそうだろ?タケミっち”」
マコトと一司は全く似てないマイキーとドラケンの真似をしていた。
「「カッケぇーーーー!!!!」」
「バカだよなアイツら」
「ん?アッくん」
バカをやっている2人はさておき、アツシが武道と僕にそう声をかけてきた。
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作者名:くろっきー | 作成日時:2021年10月16日 13時