17.これからの事 ★ ページ18
「姉ちゃん……」
「大丈夫、大丈夫だよ……武道……」
泣いている武道を優しく抱きしめ、頭を撫でてあげた。
優しく、優しく……
大丈夫だよ……武道。
僕が武道を守ってあげるから……
落ち着いたのか、しばらく経つと武道は泣きやみ、僕から離れて再び座った。
「そしたら、これからどうするんだ?」
「多分明日も喧嘩賭博がある……そこでキヨマサにタイマンする」
「喧嘩賭博?そんなくだらないことやらされてるのか……でも武道喧嘩強くないんだから、無理するなよ?」
「無理でも挑む!!……そうじゃないとヒナ達救えねぇから」
武道の決意は固い、か……
「じゃあ、喧嘩賭博やる場所、明日教えて。僕も行くから」
「え!?いや、姉ちゃん巻き込めねぇよ!!それにこれは俺の問題だから!!」
「何言ってるんだよ……弟が傷付けられてんだよ!?そんなの黙って見てられないよ!!」
「姉ちゃん……」
「守りたいんだよ……武道を……」
確かに、武道が言う通り僕は
だから
でもね、不良とか一般人とか、そういうの関係なしに僕は武道のお姉ちゃんなんだよ。
「大丈夫、手出しはしないよ。武道が気の済むまでやったらいい。……でも、本当にヤバくなったら僕がやるから」
武道はそれで渋々納得してくれた。
明日は学校終わったら、きっと喧嘩賭博がある。
武道たちとは別に行き、そして見守る。
話はそういうことでつき、その後は武道は自分の部屋に戻り僕はしばらくして就寝した。
そして次の日。
武道とは別々に投稿し、教室へ入ると親友兼ファンクラブ会長であるアヤネが声をかけてきた。
「おっはよー!ミコト!今日も相変わらずカッコイイわねぇ……すき」
「アヤネ、おはよう」
アヤネとは1年の時からの親友だ。
3年間同じクラスで、しかも入学式の翌日に僕に告白してきたという、ある意味伝説を作っていった張本人。
勿論断ったのだが、なら友達に!と強引なところがあって今に至る。
その後も僕が先輩後輩男女問わず告白をされるものだから、僕のファンクラブを立ち上げることになった。
……僕の知らないとこで。
今では何でも話せる良き親友となっていた。
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作者名:くろっきー | 作成日時:2021年10月16日 13時