似た者同士。【月永レオ】 (ページ41)

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「はじめまして。『Knights』の朱桜司と申します。いつもleaderがお世話になってます。」

「はじめまして、朱桜司くん。みょうじAです。あ、名字呼びは大丈夫？『くん』って柄じゃ無いからさ…」

私がそう聞くと、朱桜くんはこくりと頷いた。
ならよかった、と私は思った。フレンドリーに接しちゃ駄目な感じの人もいるけど、この子は大丈夫そうだ。

「にしても、なんでスオ～がここにいるんだ？」

確かにそうだ。
何で急に、ここに現れたんだろう。

「先生に用を頼まれて資料室まで社会の資料集を運んでいたんです。日直だったので…おかげで昼休みの時間が削られてしまいました。」

「お疲れ様。…ん～…お昼か、どうしよっかな。月永、一緒に食堂行かない？」

今の時間なら、まだ間に合うだろう。
食堂に一人で行くのもなんなので、とりあえず誘ってみた。

「なんでおれなんだよ…女の子…あんずとか誘えばいいじゃん、仲良くないの？」

「そこまで仲良くない、というか…話したことがあまり無いんだよね。あ、仲が悪い訳じゃないよ？ただ、学年も違うからさ、絡む機会がないっていうか……」

私がそう言うと、月永は少し考えて…持っていたメモ帳をぱん！と音をたてて閉じると、急に立ち上がった。

「あ～もう、じゃあ行ってやるよ！ほら、早くあるけっ！」

「ありがとう！じゃあね、朱桜～！」

私はそういうと、早く歩く月永の背中を追い掛けた。