鎖【月永レオ】【天祥院英智】

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「あの方が、『王さま』さんなんですか？」


帰りの、車の中。
私は隣に座る英智さんに、そう問い掛けた。


「うん、そうだよ。それがどうかしたのかい？」


「英智さんが、珍しく楽しそうにされているので…」


この前、話していた王さまの話かと思った。
私がそう彼に言うと、英智さんはくすくすと笑った。


「ふふ、そう見える？」


「はい、すごく。」


本当に、楽しそうに。
何かの、ゲームをする前の子どもみたいに、彼は楽しそうにしていた。

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