0年 ページ11
家の扉を開けると彼女が立っていた。
彼女の前には糸車。
この家に糸車はなかった筈だ。
扉の音に気付き、彼女はニコリと笑ってこちらを見た。
彼女の笑顔はそんな感じだったな、と今更思い出す。
儂は彼女に近付けなかった。
体が固定されたかのように動けなくなった。
やっと起きてくれた、やっと笑ってくれた、やっと、話せると思った。
けれど彼女はもういってしまうのだ。
止めたかった。
止めれなかった。
『愛してる。』
そんな声だった、今更思い出す。
彼女はニコリと笑ってそう言い、糸車の針に手を伸ばした。
儂は彼女を抱きしめる事しかできなかった。
彼女に関する物は文献くらいしか残っていない。
それもその筈、カメラすら録になかった時代だ。
彼女の笑顔も彼女の声も、何も残っていない。
覚えているのは自分だけだ。
でも自分も忘れてしまった。
もう彼女は完全に消えてしまったのだ。
きっともう一度会うことなんてない。
妻は二度死んでしまった。生き返る事はない。
「こんな感じじゃな。」
「り、リリアちゃん...話が重すぎるよ...」
「だから過去形だったのか...」
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al8056(プロフ) - 確かに妖精だったら一瞬だろうけど人間って考えると長生きしてるぞ！！！ (10月22日 23時) (
レス) @page13 id: e466f6f40d (このIDを非表示/違反報告)
麗鳴(プロフ) - さくらもちちさん» そうなんですよね!!リリア様の夢小説なくて...作っちゃいましたｗコメント励みになります!!更新頑張りますね!! (2022年3月14日 17時) (レス) id: 672b0dae10 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもちち(プロフ) - この物語凄くいいです！リリアとの夫婦物語ってなかなか無くて💦出会えて良かったです！更新頑張ってください‼️ (2022年3月14日 17時) (レス) id: 37a91e5a3f (このIDを非表示/違反報告)
麗鳴(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» 有難う御座います!!見切り発車の深夜テンションで書いたものですがそう言っていただけて嬉しいです!! (2022年3月14日 6時) (レス) id: 672b0dae10 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2022年3月14日 1時) (レス) id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
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