天の原 ページ7
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「へ〜!!良い旦那さんだね〜!!」
距離ちか...
少なくとも人の旦那との距離では無いであろう距離で杏寿郎と話すこのみ。
杏寿郎も気まずそうに目を逸らしている。
『...』
黙って応接間まで案内する。
応接間の襖を開けてくれた千寿郎くんがかなり怯えた顔をしていたから今の私の顔は相当怖いのだろう。
そして、私は杏寿郎の隣。このみは向かい側に座り、久し振りの姉妹の会話を始める。
もう長らく(当たり前だが)話していなかったな。とかどうでも良い事を思い出す。
「結婚したなら言ってくれれば良かったじゃん!!」
屋敷にいた癖に。
何白々しいこと言ってるんだか...
『...私の祝言の数日前に出戻ってきた癖に何言ってるの...?何が目的?』
私の問い詰めにこのみはあっけらかんとして、「あ、気付いてた〜?」とぬかす。
「いや〜...家、出ないとじゃん?私、まだ無惨の呪いが続いてるみたいで〜?縁談受けんのヤダし、逃げてきた。」
…
…
我が妹ながら大丈夫なのか...?
先程から、空気に限りなく近い杏寿郎も頬を引き攣らせたような気配がした。
「このみ様...大丈夫なのですか...?それは...」
流石に心配なのと、それからこう言うのを聞くのは無礼では...みたいな思いが入り混じった声で杏寿郎がこのみに聞く。
お母様もお父様も引退したのに厄介がついてまわるのは可哀想...
輝利哉ももうすぐ妻を娶るだろうし...かなたやくいな、にちか、ひなきも嫁に出るのに一番上の姉が残ってるって...
輝利哉の未来の嫁殿が余りにも可哀想だわ...
「て、事で!!泊めて!!」
…
意味が分からないので気絶したいが杏寿郎に心配を掛ける訳にもいかないから気絶はしないでおこう。
『...は〜...千寿郎くん。夕飯の用意は手伝うわ。杏寿郎と客間に布団を敷いてきてくれる?』
兄弟揃って空気に限りなく近かった杏寿郎と千寿郎くんにこのみの部屋の準備をして貰う。まっこと申し訳無い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
