検索窓
今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:13,660 hit

吹くからに ページ22

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『ねぇ...杏寿郎...もうすぐ中秋の名月ね...』



みやこの頭には桃色の百合の髪飾りがついていた。

妹君の遺品だった。

もう一つだけ。



「伯母様!!」



後ろから雪の様な白髪を揺らしながら妹君そっくりの幼子が駆けてきた。

最近、妹君の遺言の一つで俺達夫婦で引き取ったのだ。

みやこはその幼子をとても愛おしそうに見る。



『はいはい。なあに?』



優しい手付きで妹君のお子様...真由香様を抱き上げる。

けれどその目は真由香様の事など全く見ていない。



「紅葉!!拾ってきたの!!でね、千寿郎くんと栞にしたんだよ〜!!」

『まあ!凄いのね!!』



みやこが真っ赤な紅葉を押し花にした栞を受け取る。

確かに綺麗に出来ていた。



『大切にするわ。有難う。』

「喜んでくれて良かった〜!!」



真由香様もどうやらみやこの様子に気付いているようで幼いながらに慰めようとしている様だった。



「伯父様にもあげる〜!!」



そう言って真由香様が俺に竜胆の押し花の栞を渡す。

これまた見事な栞だった。



『...今日はお月見よ!!お団子用意しましょうか!!』



唐突に立ち上がり台所へ向かうみやこ。

俺と真由香様はその背を追いかけた。

月見れば →←今来むと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
46人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:麗鳴 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2022年1月13日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。