43 ページ44
次の日の昼休み、高橋に呼び出された。
高橋とは、あの高橋である。
もう言わなくてもわかるか。
いつかと同じように辿り着いたのは屋上。
『どーしたの高橋、もしかして告白?』
「んなわけねーじゃん。黒尾とのこと、みんなに言ってよかったのかよ?付き合ってるって今までずっと隠してたのに」
『え?………あぁ』
高橋は私と黒尾が2年のときからずっと付き合ってるって思ってるんだった。実際はまだ付き合って1ヶ月とかなんだけどなぁ。
「まぁお前がいいならいいけど」
そのとき屋上の扉が開いて、そこにいたのは黒尾だった。
何このデジャヴ??こんなことある??
「げ。黒尾」
「なーにしてんのお二人さん。もしかして告白?高橋ってまだAのこと…」
「ちげーし」
嫌そうな顔をする高橋と、それを煽る黒尾。
『ねぇ高橋!』
「なんだよ」
『この人、私の彼氏なの!!』
いつかと同じように黒尾の腕に自分の腕を絡めてそう言った。黒尾は目をぱちくりさせて驚いてる。
「知ってる。邪魔者は退散するわー」
高橋は呆れたようにため息をつくと、ひらひらと手を振って屋上を出て行く。2人きりになっても絡めた腕を離さずにいると、黒尾が顔を覗き込んできた。
「どーしたんですか急に」
『やっと高橋にほんとのこと言えた!』
「ぶは、確かに」
『黒尾と出会えたのも高橋のおかげだからさ、感謝してるんだよねぇ』
言ってしまえば高橋は恋のキューピッドだ。
高橋の告白がなければ
黒尾があのとき屋上に来なければ
きっとこんなふうに
関わることがなかったと思う。
.
1306人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんごあめ(プロフ) - MARTYさん» ありがとうございます!!キュンキュンしていただけたなら嬉しい限りです☺️ (4月4日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 黒尾ファンさん» いつも応援ありがとうございます!!作者もWデートの話気に入っております☺️ (4月4日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
MARTY - キュン死しそうでした!最高でした!!!!!! (4月4日 9時) (レス) @page48 id: 27d32145c9 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - この作品が最高すぎて、わぁってなっちゃった。この作品大好きやわぁって今日もう一度思いながら読ませてもろうたんやけど、Wデートがきゃってなってもうて心臓がもちまへん、さいこうすぎまへんか!!これからもごっつい応援しとるけん頑張ってください!!!😄 (3月29日 22時) (レス) @page48 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 黒尾ファンさん» 何度も読んでいただいてありがとうございます!!すごく嬉しいです💓 (3月29日 19時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんごあめ | 作成日時:2024年3月16日 17時