彼氏のフリ頼んだら黒尾だった【ハイキュー】

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校舎を出ると他のクラスの子や後輩達からも好奇の目を向けられていることに気付く。





『なんかすっごく見られてる』

「そりゃあAが男と帰ってたらそいつは誰なんだって注目浴びるでしょうよ」

『私モテるからね』

「ぶは、自分で言ってる」

『手でも繋ぐ？』

「俺は誰かに自慢するためにAと付き合ってるんじゃないんですけどー？」

『なんでよ自慢してよ！』

「前と言ってること矛盾してねぇか！？」





黒尾になら自慢されたい。

むしろしてほしいし

私も黒尾が彼氏だって世界中の人に自慢したい。





『今までいろんな人に黒尾と付き合ってるのかって聞かれて付き合ってないって答えてたのにどうしよう』





１年女子とか、矢野さんとか。





「次から言えばいいだろ」

『そっか、そうだね』

「腹へったなー。なんか食いに行こ」





そのあとはごはんを食べて街をぶらついて

黒尾と付き合ってから初めての制服デート。





暗くなる前に家まで送り届けてくれて

ほんと紳士だよなぁ黒尾って。

でも別れ際にはちゃんとキスしてくれる。





「また明日な」





帰り道にそっと繋いだ手。

まだ離したくないな。

もっと一緒にいたい。





なかなか手を離さない私を不思議に思ったのか黒尾が顔を覗き込んでくる。





「どーした？」

『黒尾と、もっと一緒にいたい』





黒尾の目が驚いたように瞬きをする。





『今日ね、うち親いないの』

「＿＿＿え」

『…だめ？』





黒尾がじっと私を見つめる。

何を考えてるんだろう

と思っていると頭に手を乗せられて





「そんなかわいい誘い方あります？」





と言った黒尾の顔は少しだけ赤く染まっていた。



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