検索窓
今日:209 hit、昨日:1,766 hit、合計:239,272 hit

38 ページ39

「誰!?どんな人!?」

『んー。黒髪』

「ざっくりだな!!他校の人!?」

『音駒の人』

「「ますます誰!?」」





慌てふためくみんなを見ているのがだんだんおもしろくなってきて、思わず笑ってしまった。黒尾の名前を出さずにどこまで引っ張れるかなぁ。





「どんなイケメンが告っても絶対振られるって有名なAにも、ついに彼氏が…」

『待って、何その肩書き?』





確かに1年の秋からずっと彼氏いないし、誰に告白されても断ってきたけど。そんな異名がついてたなんて。

女子達が興奮してる中、クラスの男子達も気になるのかチラチラとこちらを見ている。





「A〜。帰ろうぜ」





そんなときタイミングよく声が聞こえて、みんなの後ろからひょいっと現れた背の高い黒尾。





『あれ?研磨達と帰んないの?』





今までは部活がない日はそれぞれ友達と帰っていた。私が黒尾と帰るのは夜遅くなったときだけ。だからこんなふうに教室に迎えに来てくれるなんて初めてで、思わず目をぱちくりさせる。





「うん、もしかして先約ある?」





黒尾は周りにいる女子達を見た。

みんなはこのタイミングで現れた黒尾を見て

「もしかして黒尾か…?」

「黒髪だしな…」

「いやでもまさか…」

って真剣な顔で言い合ってる。





黒尾はその反応を楽しむように





「あー。ちなみにAの彼氏、俺ね」





にっと口角を上げてそう言った。





一瞬教室が静まり返ったあと、えぇー!?と驚きの声が一斉に聞こえた。男子の声も混じってた気がする。





「ほっほんとに黒尾なの!?」

『うん、黒尾鉄朗』

「なんでフルネーム!?」





みんなが騒いでいるのを見ながら鞄を持って立ち上がる。





「ってな訳でよろしくね〜」





黒尾は笑顔で1組のみんなに手を振ってるから、その背中をぐいぐいと押して教室を出た。



.

39→←37



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (336 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1306人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りんごあめ(プロフ) - MARTYさん» ありがとうございます!!キュンキュンしていただけたなら嬉しい限りです☺️ (4月4日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 黒尾ファンさん» いつも応援ありがとうございます!!作者もWデートの話気に入っております☺️ (4月4日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
MARTY - キュン死しそうでした!最高でした!!!!!! (4月4日 9時) (レス) @page48 id: 27d32145c9 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - この作品が最高すぎて、わぁってなっちゃった。この作品大好きやわぁって今日もう一度思いながら読ませてもろうたんやけど、Wデートがきゃってなってもうて心臓がもちまへん、さいこうすぎまへんか!!これからもごっつい応援しとるけん頑張ってください!!!😄 (3月29日 22時) (レス) @page48 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 黒尾ファンさん» 何度も読んでいただいてありがとうございます!!すごく嬉しいです💓 (3月29日 19時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りんごあめ | 作成日時:2024年3月16日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。