彼氏のフリ頼んだら黒尾だった【ハイキュー】

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合宿５日目の朝。

支度をして食堂へ向かうため階段を降りていると森然メンバー２人に呼び止められた。あ、主将の小鹿野くんもいる。





『おはよー。どしたの？』





なんか「お前が言えよ」とか「いやお前が言い出したんだろ」とか言い合ってる。なんだろ？そのやり取りを見ながら少し待っているとどちらが言うのか決まったらしく、２人が私に向き直った。





「あのさ、連絡先交換しない！？」

『えっ？』





思いがけない言葉にキョトンとしてしまう。





「お友達に！！なりましょう！！」

『……お友達』





お友達なら、まぁいいか…？

と思ったとき

２人が私の後ろを見て「げっ」と顔を歪めた。





「うちの大事なマネージャーにちょっかいかけないでくださーい」





黒尾の声が聞こえて私の肩に回された腕。

見上げればすぐ側に黒尾の横顔。

なんかにやにやしてる。いつもの悪い顔してる。





「なんだよ黒尾、邪魔すんなよ〜」

「俺達はAさんとお友達になりたいだけなんだよ！音駒だけずりぃよ！」

「ダメでーす！！ほら撤収！！」





黒尾の声に２人はちぇっと舌打ちをして去って行った。回されていた腕が離れて、その顔を見上げれば目が合う。





「友達ならまぁいいか、とか思っただろ」

『……思ってないよ』

「絶対思った、間があった」

『でも同じ梟谷グループのメンバーだし』

「下心ある奴はダメでーす」

『そんなのないでしょ。心配性だなぁ』





とか言ってるけどほんとは嬉しい。

私のことを気にかけてくれて

いつもさりげなく助けてくれる黒尾。



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