彼氏のフリ頼んだら黒尾だった【ハイキュー】

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黒尾と普通に話せたことが嬉しい。

頬が緩みっぱなしなのも知ってるし、コーチに不思議そうな顔で見られてたのも知ってる。

休憩中に１人で外にいると、やっくんが声をかけてきた。





「どーしたー？A」

『やっくん』

「顔がにやけてんぞ」

『へへ、ちょっと嬉しいことがありましてね』

「黒尾関連か？」

『……ねぇなんでみんなそうやってすぐ黒尾黒尾って言うの！？』

「すまん。違った？」

『違わないけど』

「ははっ違わねーのかよ」





初日のどんよりした気分が嘘みたいで

私も単純だなぁと思う。





そんなこんなで長期合宿も４日目の夜。





黒尾は朝から夜までバレーしてるから合宿中でもそんなにゆっくり話せることがない。でも毎日夜になると「迷子になってないか？」とメールが届く。





マネージャーの仕事を終えてかおりと雪絵と歩いていると、第３体育館から黒尾の声が聞こえた。





「リエーフ！！トス見てから飛べっつってんだろ！！リードブロック！！」

「うぃっす！！」





体育館を覗くと、３対３の試合をしているところだった。黒尾はリエーフやツッキーにアドバイスをしながら動いている。





『………かっこいい』





思わず零れた本音。

それを聞いてにやにやしているかおり。





「おや？顔が恋する乙女ですよー？」

『好きな人フィルターかかってるかもしれないけどほんとにこの合宿中、黒尾がかっこよくてやばい』

「逆によく今までそうならなかったよね」

「てか、このままだと夜ごはん食べ損ねちゃう」

『あっほんとだ』

「あのー。そろそろ切り上げないと食堂閉まって晩ごはんおあずけですよ？」

「「うおっ！！飯！！」」





雪絵が声をかけると試合は終了となってみんなは慌てて体育館を出て行く。だけど日向はまだ練習したいみたいでウズウズしてる、顔が。





「チビちゃん、続きは明日ね」

「うすっ！！」





黒尾の言葉に日向の顔がパッと明るくなる。



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