28 ページ29
合宿2日目。
みんなが練習試合をしている中、差し入れでもらったスイカを女子マネ達で切っていく。
「A〜黒尾くんと話せた?」
『う。まだ…』
「じゃあこのスイカ渡しておいで」
かおりに肩をぽんっと叩かれて気合いが入る。
「みなさーん!森然高校の父兄の方からスイカの差し入れでーす!」
「「おぉっ!!」」
リエーフが1番に私のところに取りに来てくれて、それに続く研磨や犬岡。みんなが外の芝生で食べ始めた頃に黒尾がひょいっと顔を覗き込んできた。
「Aは食わねーの?」
『あとでマネージャーのみんなと食べるよ』
「一口食う?」
黒尾は私の持っているお皿からスイカをひと切れ手に取り、それをずいっと差し出してきた。
だけど両手でお皿を持ってるから手が離せない。
『待って、今…』
「ほれ、ここ種ないから。あーん」
にっと口角を上げてスイカを私の口元に近付ける。
あーん、って言った??
目をぱちくりさせて、目の前の黒尾を見上げた。
そしてちらっと周りを見る。
黒尾の大きな体のおかげでたぶん私は隠れてる。
断るのも変だと思って差し出されたスイカを一口食べた。
『んんー!おいしい!』
「だろ?」
『甘っ!糖度100パーじゃん!』
「ぶは、そんなねぇだろ」
可笑しそうに笑う黒尾。
…あ、普通に話せてる。
「これ残り食っていい?」
『いいよ』
「間接キスになりますが」
『…黒尾そういうの気にするタイプだっけ?』
「じゃあ遠慮なく」
黒尾はいたずらっぽく笑ったあと、そのスイカを持ってやっくん達の方へ向かった。
.
1309人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんごあめ(プロフ) - MARTYさん» ありがとうございます!!キュンキュンしていただけたなら嬉しい限りです☺️ (4月4日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 黒尾ファンさん» いつも応援ありがとうございます!!作者もWデートの話気に入っております☺️ (4月4日 17時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
MARTY - キュン死しそうでした!最高でした!!!!!! (4月4日 9時) (レス) @page48 id: 27d32145c9 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - この作品が最高すぎて、わぁってなっちゃった。この作品大好きやわぁって今日もう一度思いながら読ませてもろうたんやけど、Wデートがきゃってなってもうて心臓がもちまへん、さいこうすぎまへんか!!これからもごっつい応援しとるけん頑張ってください!!!😄 (3月29日 22時) (レス) @page48 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 黒尾ファンさん» 何度も読んでいただいてありがとうございます!!すごく嬉しいです💓 (3月29日 19時) (レス) id: 60ce7b9f29 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんごあめ | 作成日時:2024年3月16日 17時