【鬼灯の冷徹】輪廻転生〜矛盾〜

陸拾陸 ページ20

鬼灯side



A「……お医者様から聞いていないんですか？くも膜下出血の薬(あるかは知らない)を…」


白澤「……あ……そういやあった気がする…」



……コイツ薬剤師なんだよな……？


私まで心配になりました。ボケ老人かよ



鬼灯「……お願いしますよ、Aさんが飲むんです。変なの作らないでくださいね」


白澤「分かってr……ぇ？飲むのAちゃんなの！？」


A「あぁ、はい……くも膜下出血でした」



相変わらず、Aさんはくも膜下出血であることを伝えるときも、まるで他人事のようだった


その表情のせいで「くも膜下出血は死ぬことがない病気」だと錯覚してしまいそうになる



裁判をしていて、くも膜下出血で死んだ亡者に何度も出会っているのに…



それでも尚、錯覚してしまいそうになる



白澤「……そっか……ねぇAちゃん」


A「はい、何ですか」


白澤「…………無茶はしないでね？…って言っても、キミのことだもんなぁ�、無茶するんだろうなぁ�…」


A「……ﾆｺﾘ」


白澤「とにかく、何かあったら僕に言って？出来ないことでもするから！」


A「いやあの…それは流石に…」


鬼灯「白豚ちょっと黙れ。Aさんが引いてるのが見えてないのか？」


白澤「引いたの！？」


A「そんなに引いてないですよ」


Aさんが少し困ったように微笑んだ


鬼灯「Aさん、ソイツに気を使わなくていいんですよ」


A「気は使っていませんよ。そこそこ長い付き合いなので、これで普通です」



……長い付き合い……



鬼灯「…お二人はどういう関係で？」


白澤「もちろん恋び


A「腐れ縁なんです。昔に、現世で白澤さまとお会いして、それから長いこと話を聞いたりする仲でした」


……そう友達……」



あからさまに白豚が肩を落とす



鬼灯「安心しなさい、白豚」


白澤「…………え？」


鬼灯「…貴方の分まで、私が幸せにしますから」


白澤「てんめぇ！！ちょっと期待しただろ！！「え？もしかして譲ってくれるの？」みたいなこと考えちゃっただろ！！！」


鬼灯「貴方が勝手に想像したんでしょう！自分の想像を人に押し付けるな！！！ｶｯ」


A「お願いなので天国でケンカしないでください…」

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