肆 ページ6
鬼灯side
鬼灯「さて、そろそろ帰りますかね」
現世の視察の帰り。
…ハシビロコウ、よかったなぁ。
そんなことを考えていると、突然、今まで感じたことが無い位強大な妖気を感じた。
何ですかこの妖気。鬼神レベルじゃないですか。いや、最早それ以上。
発信源と成るものは此処から約460㎞離れた山奥。少し行ってみますかね。
電車に乗り、着いたのは京都。そこからさらに山奥に進むと、小さな神社が見えた。
そこには
倒れた少女がいた
鬼灯「!」
駆け寄ると既に息は無かった。
可哀想に、こんなところで一人寂しく死んでしまったんですね。そうだ、亡くなっているということは、魂が何処かで飛び廻っているかもしれません。地獄までお送りしましょう。
しかし、死体なのに妖気が流れるものでしょうか?
それにしても……
…死体…か…
そうとは思えないほど綺麗な方ですね。
黒い髪、白い肌、薄い唇に小さな角。
…え、角?
鬼灯「…鬼だったんだ…」
なにがともあれ、地獄に連れていかないと。
鬼灯「もしもし、起きて下さい」
しゃがんで揺すっても、ぴくりとも動かない。
鬼灯「もしもし、もしもし…もしもし!」
?「…うぅ"ッ…どなた…ですか?」
鬼灯「あ、よかった、起きましたか」
?「えっと、はい。あの…貴方は?」
目の前の少女が不思議そうな顔をして私を見上げた。まぁ、それもそうですよね、私は鬼ですから。
鬼灯「地獄の者です。たまたま通りかかると貴方が倒れていましたので」
?「あぁ、そういう…」
鬼灯「!」
驚かない…
地獄の鬼とわかっていないのでしょうか?こんな人は初めてです。
少女は私をじっと見ていた。瞬きもせずに、じっと。怖がっている訳でも、興味を示している訳でも無く、ただただ闇のように暗い瞳でじっと見ていた。
…なんでしょうか…
私は
この少女を
知っている。
この目も
?「…良いお名前ですね」
この声も
?「私は「鬼神A」といいます」
この名も
?「此方こそ、地獄までよろしくお願い致します」
この悲しげな微笑みも
全て知っている。
でも、何一つ思い出せない。
とても、大事なはずなのに
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作者名:黒鴉 | 作成日時:2018年12月21日 16時