青葉城西高校演劇部時期エースの無表情少女。

■absence of expression girl■ ページ4

5月◆日




翌日。私は主役───白雪姫役を徹底練習する。




まだ3割程私なんかでいいのか。みんなに申し訳ない。




そう思いながら練習する。




「狩猟さん。どうしたんですか？」




「……いや。何でもない」




「そうですか。…わあ、綺麗なお花！持って帰ろ！」




「…よし、このまま殺せば(ﾎﾞｿｯ」




「ふふっ♪」




「…くそっ、やっぱ無理だ!!!」




「!?ど、どうしましたかッ!?」




「白雪姫、あなたは王妃に狙われている」




「お、御母様が…ｯ!?」




「だから今のうちに逃げてくれ」




「あ、あなたは…？」




「私なら大丈夫。だから、遠くへ」




「っ…ありがとうございます」




「生き延びるんだよ」




稲沢「カァーット！」




「はぁ…疲れた」




稲沢「お疲れ様！これならいけるわ！」




お日様の様な輝かしい笑顔を向ける。




この笑顔を見ると元気が出てくる。




「ありがとうございます」




先輩から受け取ったタオルで滴る汗をぬぐい取る。タオルふわっふわ。ちょーきもちい。




「和樹お疲れ。いい演技だったよ」




秋呂「さんきゅー。Aも上手かったよ」




「ありがとう」




狩猟役は私の親友兼幼馴染みの秋呂和樹(あきながともき)。




詳細は何時か☆←




「劇公開の日まで後1週間後だね」




秋呂「そーだな。まあ頑張ろーぜ」




「おーう」




拳をあわせる。ノリだよノリ。




稲沢「あの子達あれで付き合ってないから不思議よね」




高山「そうだな。秋呂Aの事ぜってーすきだよ」




稲沢「やっぱり!?私も思った！」




高山「お似合いだよなぁ」




稲沢「ねぇ〜(ﾆｺﾆｺ」




演劇部の夫婦がそんな会話をしてたなんて全然知らなかった。




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