｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿陸. (ページ27)

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雪女郎の監獄＿＿肆ページ27

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｢どこだ本体はァ⁉︎｣

｢見て追おうとしても無駄だよ
ボクは絶対捕まらない｣

｢フン影分身の術！！！｣

サスケの静止を聞かずナルトは印を結び大量の影分身で虱潰しに氷鏡に飛び出した。｢本体を叩けばいい｣……それは分身や影分身の原理だ

返り討ちに遭う影分身達を尻目にAは背後に写る白に目を細め視線を向けた。この術の原理、それは何とも面倒で対策が難しいものである

｢この術はボクだけを写す鏡の反射を利用する移動術。ボクのスピードから見れば君達はまるで止まっているかの様｣

｢｢移動｣が基本の術であり｢攻撃｣は悪魔で付き物……成程"支援型の術"を上手く工夫しているな氷雪の君｣

皮肉に吐き捨て如何動くか考えあぐねる
鏡を破壊してはいけないし燃やしてはならない
飛雷神より瞬身に近いこの術中で"なるべく原作通りに事が運ぶ為に"自分は何をすべきなんだ…？

｢______ちくしょう…"だから何だってんだ"｣

｢！！！！｣

｢こんな所でくたばってられっか
オレには叶えなきゃ何ねぇ夢があんのにィ…！｣

(はは…｢私｣たる者がまんまと主役に"緊張も何もかも吹っ飛ばされるとはな")

相違点だ何だのとほざいても自分の頭の中は｢原作通り行って欲しい｣｢自分が計画した方向で進め無ければならない｣｢異端者の介入によるリスク｣…常に悪い方へ"考え過ぎでいた"。不正解が怖くて間違えるのが嫌で動けない

けど、｢だから如何した！｣

元の世界で散々カードゲームを嗜んでだろうが！その中で一度でも"己が予想通りに対応出来るプレイング"をした事があったか⁉︎

｢スゥー…｢鞍馬天狗式飛躍(くらまてんぐしきひやく)・柳屍抜(やぎかばねぬき)｣ｯｯ！｣

｢ｯ⁉︎｣

(ボクの鏡を一度の居合で上全てを"割った"…⁉︎)

居合いの構えを取り身を沈めたAが取った行動は至極簡単しかしその剣は滅茶苦茶である

やった事はこうだ
氷鏡で覆われた上部目掛けてドンッ‼︎と言う耳朶を叩く音と共に跳躍し、そのまま鞘に収めていた太刀を引き抜いて氷鏡以上の自然エネルギーチャクラを刃に乗せ一閃して割る。それを僅かな空中滞在時間に六枚全て壊した(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

着地したのと同時憑依術が切れ元の姿に戻る
憑依の加護は完全に切れたが自分はしてやったりと清々しい顔だった

｢…守る……｣

｢……｣

｢皆の夢は絶対守るよ…だってあたしは勇者…此処にいる皆、命も夢も誰一人死なせないｯ‼︎｣

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