｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿陸. (ページ22)

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義経千本桜＿＿零ページ22

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｢＿＿＿"八艘、一躍"｣

｢‼︎｣

＿＿キイィィィィィンｯｯ！！！！

消えて(・・・)、迫って(・・・)、気付けば武器と武器がぶつかっていた(・・・・・・・・・・・・・)

…第七班紅一点のくノ一、春野サクラがその瑞々しい若緑色の瞳で捉えられたのはそれが限界だった。息を呑む暇も瞬きすら許されない別次元の領域か、目の前で戦う二人が異常なのか、何方も正解ではないかと考えてしまう

｢"二躍"、"三躍"、"四躍"……それどうした！初撃を防いで防戦一方とは軟弱か！｣

｢テメェがわざと(・・・)当てに来てるんだろうが……ｯｯ！｣

｢生憎｢私｣には預かり知らぬ｣

｢クソがァ…ｯｯｯ！｣

一方的な連撃音と再不斬の怒号
基本的な部位と体格(パーツフォルム)以外全くの別人になったチームメイトが、音でしか確認出来ない剣撃であの再不斬を押している……否、実力が上回っている事を知りながら戯れていた(・・・・・)

｢あの再不斬相手に…遊んでるの…？｣

元霧隠れの上忍に？自分達の上忍(先生)も苦戦した相手に？足がすくんで動く事もままら無い恐ろしい殺気を放つ鬼に？

＿＿＿｢納得行かないのも無理無いけど世界はナルトが思っている以上に広いんだよ。世界にはあたし達よりも強い忍は五万と居る…あたし達や先生よりも幼くて強い子はウヨウヨしてるって｣＿＿＿

(A以上に強い奴が居たら私達絶対敵わないわよ！！！！)

最初に白と遭遇した時ナルトに対して言っていた事を思い出してサクラは面も内全力でツッコんだ。目の前でこんな加勢する隙も無いものを見させられてあの台詞は無い。あんたが言うなである

｢先生…｣

｢どうしたサクラ？｣

｢…あんなA…私は知らない｣

彼女は忍者学校に途中から編入して来た転入生で何だか木ノ葉で有名な人と同姓同名、しかも転校初日からナルトと顔見知りって言う少し変わった感じだったけれど別にそれ以外は普通だった…と思う。組手では勝ったり負けたり、座学では良くもなければ悪くも無い点数を採ってた平凡な女の子……｢だった｣

卒業試験を控えた春の初めに｢瞬身の術｣を披露し始め、同じチームメイトになったら｢口寄せ｣と高等忍術｢飛雷神の術｣を会得していたのを知り魔遁と神遁とか｢勇者｣とか一日で野菜を実らせるとか…想像以上に"全然普通じゃなかったのだ"

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