町とは言えぬ町__弐 ページ3
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「それが「間違いだ」って言うなら…あたしはそんな忍界の常識をひっくり返してやる……!」
まさかこんなところでオビトの台詞を借りるとは思わなかったけれど、口から自然と出た言葉は確かにそれだった。彼奴はぶっ壊すって言ってたけどあたしはこの世界が好きだから壊す事なんて出来ないし
サクラの若緑色の瞳は見開き
対しタズナは少し嬉しそうに微笑んだ
…まるで懐かしい人を思い重ねている様に
「はぁ……それで一体どうするのよ」
「サクラ…賛成してくれるの…?」
「あんたナルトと同じで言ったら何が何でもやるタイプでしょ?仕方ないから付き合ってあげるわよ…友達だもの…」
「ハハハハハハハ!ワシだけじゃ無くこの町の奴等まで気を掛けてくれるとはお前達に依頼をして正解だったわい!任務外とかは超気にすんな!ワシが先生に追加任務を任せたって事にしていてやる!」
「と言ってもあんたが任務依頼詐欺した件は帳消しにならないがな」と言う言葉は呑み込んでおいた。因みに追加任務依頼の金はあるのだろうか?絶対カカシ先生にバレそうな気がしてならないAである
「流石のあたしもいきなりバーン!って町の人全部を変えられないから…少しずつ特定の場所から変えていこう」
「何処を変えるんじゃ?」
「ふっふーん!人間、衣食住が生活基盤な訳ですよ。さっきの八百屋に野菜が少ない上値段も高騰してたので_____まずは「食」!八百屋さんを救いましょう!」
つまり何をするのかって?
この波の国はマングローブがあるつまり元の世界で言う「熱帯」、そして原作で雪が降る事から「亜熱帯地域」に似ていると言えよう。温暖な気候…それは野菜達にとって楽園である
故に最初にやる事は「農業」!海が駄目なら陸地で産業を発展させてやりゃいいのだ!あのクソグラサン今に見ていろ!
「まずはお昼済ませてから農具持って行きますよ!」
「えーっ⁉︎此処まで来て農作業⁉︎Dランク任務で散々やって来たのに……」
「でも野菜ってそんな超早く出来るもんじゃあないだろ?」
「出来ますとも」
まともな任務に漸く就けた(しかし下忍でBランク任務がおかしい訳であって)サクラは今迄飽きる程やって来た農作業にガッカリと言った様子だが、Aはタズナの問いに自信満々に答えてみせる
「あたしの神遁は言わば神の軌跡を技にした術
少し土壌に無理をさせるかもしれませんが…一朝一夕で野菜農園が出来ますよ?」
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作者名:モノクロ | 作成日時:2022年1月19日 0時