三次元で全国一位の少女が二次元にトリップしました【バトスピ】part2 (ページ40)

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雨の中で(葵木side) ページ40

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その日はバケツをひっくり返した様な
どしゃ降りの雨だった

丁度休日でカードショップにでも
とおもっていたがこの雨で
行こうか行かないか迷っていたのだ

(ここは御姉様に聞いてみるのが
手っ取り早いですわね)

御姉様が行くのなら私も行こうと
スマホを取り出して電話のアプリをタッチ

コールが数回鳴ると繋がった音が聴こえ
Aが出た事を示す

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｢御姉様?葵木ですn『ガキのくせに口答えしやがって!
こうしてやる!!』!?｣

聴こえたのはAの声では無く
Aの父親の声

そして同時に聴こえたのは
『グチャ』と刃物が肉を切り裂く音…
この音で顔が真っ青に変わったのは言うまでも無い

(御姉……様……?)

『う…嘘だろ…?し､死んだ…??』

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"死んだ"

その現実に私の体は無意識に家のドアを開け
傘も持たずにAの家まで無我夢中で走った

まだ…もしかしたら間に合うかもしれない
何の確証も無いがそれでも走る

途中、横断歩道の信号が赤になっており
側の歩道橋を使う事にした

階段は雨で軽く水溜まり出来ていて
上ると同時にバシャバシャと水が跳ね
靴の中に水が溜まる

そんな時だった
歩道橋の階段を上りきると直前…

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＿ズルッ!!

｢!?｣

最後の段で足を踏み外し
体の重心が地球の重力で後ろに傾く

それはつまり……

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(落ち＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿っ!?)

落下する感覚が体を駆け巡る
反射的に伸ばす手は勿論、掴む場所も無く
虚空を掻いた

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＿ドサッ!!

体は重力に逆らえず
アスファルトの上へ叩き付けられた
激痛は度が過ぎたのか何も感じられない

それでも動く筈が無く
ただただ自分から出る赤の液体の温かさと
どんどん冷える体の比例しない現実に絶望していた

(私……死ぬん……ですの……?
お……ねぇ……さ…ま…を……助け…ら…れない…まま…?)

薄れていく意識の中,心の中でやっと出せた言葉
もう助からない事実が入り雑じる

(だれか……お…ねぇ……さま…を…)

意識が落ちる直前,願った

神様でも何でも良い､私なんて助からなくて良いから
誰か……

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神崎Aを……助けて…

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