不利か有利か(noside) ページ35
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ヘ「ふうん……やっぱり見込んだだけあったかな
やるじゃん男の子」
??「おいおい……勝手に舞台を弄くり回さないでくれよ」
前後左右真っ白な空間にはやけに目立つ
二人組が立っていた
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一人はミディアムショートカットの金髪に
藤色の大きくて可愛らしい瞳
肩を大胆に出したパステル系紫のワンピースは高級感が漂い
頭にはアメシストの大きな宝石が着いたティアラを被り
何処かの異国のお姫様を連想させる女、ヘレル
対し片方は中世ヨーロッパにでもありそうな
貴族の様な格好に癖の目立つ髪の男
男は不服なのか機嫌が宜しくない様だった
そんな男にヘレルはにっこりと笑ったまま
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ヘ「あら?脚本(シナリオ)通りに行けば良いってものじゃ無いじゃない」
??「俺"達"はアドリブを望んじゃいないのさ」
ヘ「あはは、同士を見殺しにするのも脚本なんだ?
まるで貴方が全体の意思みたいな言い方」
??「……何が言いたい。」
地雷を踏んだのか声をワントーン低くし
ヘレルにギロリと視線を向ける
それはまさに悪魔と称するのに相応しいだろう
きっと誰もが怖がり、恐れおののいてしまう男の瞳に
だがしかし彼女は全く怖がらない様子で
更に続けてやる
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ヘ「………だって"解らないでしょう"?
何処かの誰かはもうバッドエンドに飽きて
イレギュラーと言う名のアドリブを望んでいるかもしれない
何処かの誰かは自分の命を還して欲しいと望んでいるかもしれない
かもしれない、でしか片付けられない事を
何故貴方が決めつけられるの?そんなの変」
お前の言い分は間違っている
そう遠回しに言った
彼女が何故そこまで言えるのか、
それは今のところ誰も解らない
ただ1つ言えるのは、ヘレルは烈火遥の味方で
もう一人の彼とは敵対している事だ
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じゃあ、何で無事で居る?
殺されてもおかしくはないのに
無事では済まされる事の無い筈なのに
??「…お前は嫌いだ、殺したい位になぁっ!」
ヘ「やってみれば?私を殺すって事は
……貴方の大事な彼も死ぬって事だけど」
??「っ……!!」
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立場はこの場で明確していた
彼女と彼の中でどちらが有利で不利かは解っていた
何も言えなくなってしまった男を気にせず
ヘレルは楽しそうに呟いた
「"光の子と闇の子の戦い"、ね」
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青山桃子(プロフ) - 黒さーん、お市の名字は天馬じゃなくて天魔だよー(^_^;) (2017年4月24日 17時) (レス) id: 9cd36ae493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2016年1月16日 17時