救世記＿battlespiritsrevival＿【異変の始まり】 (ページ30)

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青い宝石ページ30

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ヘレルが案内したのはまた路地裏だった

思わずあの赤ずきんは陰気な場所が
好きなのかと思ってしまったが、まぁ
そこら辺は敢えて五月蝿くは言わない事にする

路地の中では黒いドロドロとした何十体もの狼が
杖を持った麻乃と赤い刀身をした日本刀を持つ
零雄を確実に追い込んでいた

ボロボロな零雄は俺を見ると
勢いよく叫ぶ

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零｢何で居るんやはるやん!!
　はよ逃げ＿＿｣

｢逃げねぇよ｣

零｢なっ、｣

｢何が『俺に何かあったら遥を頼む』だって？
お前は俺の保護者か!!何カッコつけてんだよ!!
それで死んでも俺はカッコいいだろってか!?
馬鹿野郎泣くわ！少なからず俺は後悔ロードまっしぐらだっての!!｣

指差して叫び返してやれば
幼馴染みはポカーンとした表情で黙ってしまう

お前はそれくらいの事したんだ
反省しとけ！と言うかそんなボロボロなら無理すんな！

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麻｢は、遥……さん……｣

｢おいおい泣くなよ?え、俺泣かしたパターン?
ちょっと待て責任取れないぞ！｣

こっちはこっちで杖持ったままボロボロと泣かれた

何もダメージを受けてない辺り
零雄を重点的に痛め付けたのか……

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麻｢ふぇぇ……き、来てくれるって
　信じて…ました…！｣

｢悪ぃ、遅れちまった｡本当にごめんな｣

俺がそう言うと麻乃は首を横に振った
すると、彼女はポケットから
青く尖った形をした宝石を取り出して差し出し

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麻｢わ、私はホロロギウムさんの力を授かった時に
　零雄さんと遥さんの分も…ほ、宝石の形として貰い受けました

　えっと、零雄さんは鉄を司る"ウリエル(神の炎)"…
　遥さんは水を司る、"カブリエル(神の力)"……
　聖母マリアに受胎告知を示した天使です
　こ、これを心臓に押し付けてください！｣

｢こうか?｣

言われた通り、青い宝石を心臓の位置に押し付ける
すると……

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＿＿ドクンッ!

｢!!!ぐっ……う…!?｣

(宝石が……中に……!?うぐっ…!)

心臓が大きく跳ねたと感覚で得た瞬間
体の酸素が一気に足りなくなった

宝石は俺の手を離れ、心臓を求め奥へ奥へと勝手に沈んで行く

その度に激痛が走り、息が干上がってしまう
まるで心臓がこの宝石の宿主になろうとしている様な…

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｢が、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!｣

宝石が完全に入った直後
意識がブラックアウトした

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