救世記＿battlespiritsrevival＿【異変の始まり】 (ページ22)

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出来ないよページ22

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零｢ああ、はるやんを強制しとる訳や無いから安心してや
　俺はやる、ってなだけやから｣

意思がぶれない、何処か真っ直ぐな表情で
零雄は俺に対して安心させる様に言う

正直、全然安心できる訳がない

きっと｢戦う｣の意味を知っている筈だ
それが1つの命を賭けての戦いだって事も
死ぬかも解らない、見えない恐怖に襲われるんだって事も

なのに、なのに、

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｢何で……そんな簡単に決められんだよ｣

ボソリと、相手を尊重し称賛する言葉を吐き出せず
羨む気持ちと軽蔑染みた言葉が漏れた

何でそんな簡単に決められるんだ

何で誰かの為に躊躇いなく命を投げ出せるんだ

何で目の前に居る零雄と麻乃が
正義のヒーローに見えてしまうんだ

何で……

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(何で俺は出来ねぇんだ……彼奴等みたいに)

今だって、ホロロギウムから話を聞かされて
微かに手が恐怖で震えた状態だ

あの赤ずきん……コカビエルと名乗った
堕天使を思い出せば畏怖がせり上がって泣きそうになるし
殺されてしまう未来しか見えない

世界を救う？

それが成功する確率は？
死ぬ確率と比べたらどうなるんだ？

もし世界を救ったとしても
周りからの称賛は……

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ホ｢零雄さんは決めたみたいですけど
　遥さん、貴方はどうするんです？｣

｢……親父とお袋は……俺にどうして欲しい?｣

こんな俺じゃ決められないから
親へと質問を投げ掛けた

自分じゃ決めれないからって
他人に合否を取ろうなんてきっとみっともないんだろう

　

幸・彼『……』

けれど、二人は互いに目を見合わせたまま黙ってしまう

言おうか言わまいかの瀬戸際で
お互いが口を黙らせたまま、沈黙が流れた

｢悪ぃ、聞く様な事じゃ無かったよな…
息子の命に関わる事だもんな
簡単に｢はい｣か｢いいえ｣で答えられる訳ねぇよな……ごめん

ホロロギウム、｣

ホ｢は～い?｣

｢俺は……もう少し考えてから決めたい｣

ホ｢構いませんけど出来れば明日までにお願いしますね～
　明日になったら怖い怖い赤ずきんちゃんが
　殺しにかかって来ちゃうかもですし♪｣

ニコリとした笑みで言っても
言葉自体が怖いので意味がない様な気がする

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結局、俺の答えは明日に持ち越して
麻乃は零雄家に泊まる事になった

俺はあまり良く寝れないまま朝を迎える事になる

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