救世記＿battlespiritsrevival＿【異変の始まり】 (ページ17)

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信じるわけないページ17

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彼｢ちょっと麻乃ちゃん!?
　大人しく寝てないとダメじゃないか!｣

彼女が勝手に部屋から出たからか
母親は慌てた様に飛び出した

そんな様子に麻乃は
にこりと笑ってとんでもない事を口走る

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麻｢だ、大丈夫です
　私の体は"そう易々と死なない様に"出来てますから｣

｢は…?｣

(死なない様にって…)

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思わず耳を疑った

そう易々と死なない？

だって、目の前に居るのは人間だ
目隠しして体にソフトクリームをぶつけるだけで
ショックで死んでしまう人間だ

そうだ、人間なんだ

"例え奇妙な技"を使ったとしても
目の前に居るのは人間だ

その筈なのに

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麻｢わ、私はホロロギウムさんのご加護を受けているので
　あれくらいなら……す、すぐに傷も癒えますし…
　それに…魔族なので…｣

彼｢魔族も元を辿れば人間さ!?｣

葵｢ホロロギウムの加護って……
　何だか不安しかありませんわね｣

｢……?｣

魔族？

ホロロギウム？

解らない言葉ばかり並べられ
俺は酷く疑問に思った

どれもこれも首を傾げる単語なのに
何故目の前の二人は解っている口振りで

まるで昔からそんな内容を知っている様に
当たり前の様に………

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(いやいや、何でだよ…)

｢何で……お袋も葵木伯母さんも知ってんだよ｣

彼｢遥？｣

｢さっきから何で皆知ってんだよ…堕天使とかグリゴリとか
俺にはさっぱり解らねぇもんを何で
皆知ってんだよ！｣

嘘だ、こんな

実は世界は他にもいくつかありましたとか
文字通り外の世界は危険とスリルでいっぱいなんですとか
実はそろそろ世界終わっちゃうんですとか

平凡な日々が終わる驚異的な事が
あんな怖くて仕方がなかった事が起きるだなんて
俺は絶対にごめんだ

俺がそう問い掛ければ
二人は顔を見合せ、そして言った

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彼｢あれ？前に言ってなかったっけ？
　僕はこの世界の人間じゃないって｣

葵｢まさか信じてませんの？｣

｢信じるわけないだろ!?
逆にそれで信じられたら凄いっての?!｣

いつの昔の話だ

その話を聞かされたのは既に現実を見ていた
中学生の頃であり、俺は信じなかった

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人生の中で、信じなかったものの1つ

母親の夢見勝ちなその発言と
ついさっきの恐ろしい赤ずきん

だが、母親はやれやれと言わんばかりの表情で
淡々と言葉を吐いた

彼｢嘘じゃないんだなぁ、これが｣

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