救世記＿battlespiritsrevival＿【異変の始まり】 (ページ16)

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何処から話せば良いんだページ16

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彼｢傷が……!?｣

｢どうしたお袋＿＿｣

葵｢こらっ！男の子は部屋を開けてちゃ駄目ですのよ！｣

利｢……ガキの裸だろ？｣

零｢父ちゃん、いちおー世間はあれやで
　ロリコンに厳しい世の中や｣

麻乃の手当が始まり、俺達は
リビングで終わるのを待機していた

途中、母親が有り得ないと言っている様な声を上げたが
部屋を見に行こうにも葵木に破廉恥だ何だの言われて
少女の傷の様子も見に行く事が出来ない

兎に角病院に行く程の傷じゃ無かった
らしいとしか理解できてないのである

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利｢つか、お前等何があったんだ？
　普通じゃねぇよなぁあんなの｣

俺・零『………』

"普通じゃない"

確かにそうだ、それを俺達は目の当たりにした
普通じゃない……理解を越えた先を

まるで別の次元の、

地球に隕石がぶつかるか無いかでの可能性で
本来生きていれば当たる筈無い話

夢物語にも等しいあんな状況を
どうやって説明すれば良い？
どうすれば信じて貰える？

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遥｢ッ……それは…｣

零｢何と言うか…｣

葵｢あったなら話なさいな
　男ならうじうじするな、ですのよ｣

最もな事を言われ、と言うか
女の気迫と言うものに負け俺達は言葉を紡ぐ

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遥｢戦斧を持った赤ずきんが居た
　信じてくんねぇかもだけど、多分そいつが麻乃?
　って子を傷付けた犯人だと思う｣

零｢名前は……コカビエルとか言っとった
　他にも"堕天使"、グリゴリ言うてて
　えらい怖いやつやったわ｣

葵｢!?…堕天使……?本当にそう言ってましたの?｣

零｢嘘ついてどうすんねん
　こっちは全力疾走で逃げてきたんよ？｣

｢堕天使｣と言うワードに葵木は大きく反応する

目を見開いて、冷や汗を流し
酷く険しい顔だ

隣に座っている利家は葵木までとは
言わないが酷く考え込んでいた

そんな二人の反応に、俺と零雄は顔を見合わせる

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｢(なぁ……この反応、)｣

零｢(彼方伯母さんと言い何やおかしいわなぁ
　俺達の知らないところで何かありそうやでこれ)｣

そもそもこんな話を真摯に聞いている
時点で絶対何かがあるだろうと自分は納得する

もし俺がその立場だったら半ば呆れているかもしれない

すると…

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麻｢こ、コカビエルは堕天使の一人…です…
　グリム童話の…あ、『赤ずきん』を支配する堕天使で…その……｣

手当が終わったのか
ミント色のワンピースを着込んだ麻乃が顔を出した