science716(〃side) ページ8
.
光「ようこそ、ここは闇社会に身を置く者が集まるバー『イルミナティ』。私はそのマスターの鈴野光。鏡怪の父であり君達が憎む魔女の旦那です。…この度は私の妻がご迷惑をおかけしました」
深々と頭を下げて謝罪する光は頭を上げて自身の娘へと視線を移した
視線を向けられた鏡怪は怯えた様に萎縮して、背後の悪魔に助けを求める。が、そう言うところをハッキリとさせているメフィストフェレスはただじっと見守っているだけだ。説教は食らっておけと暗喩に告げている
一方で節季は攻撃をモロに食らった一海を看てすぐに術式を使い治療を行った。治ると解った破魔のホッと安堵した顔を尻目に紫苑は会長に問い掛ける。勿論、この場に居ない神浄の片割れを
「会長、熾織姉が…」
節「神浄の陰陽師なら心配は要らぬ。"無茶をして"そなた等の所へ着く前に術師が回収し撤退しただけの事。今頃医療機関のベッドの上で寝ておる」
「無茶…」
恐らく熾織の身に宿る信太の狐を使ったのだろう
あれは土御門一族が扱う【式神憑依の術】にも似ているが根本的なものが違い過ぎて大抵一度行うと数日は動けなくなるらしい
とりあえず熾織が無事で良かった
喜怒哀楽のみならず熾織にまで何かあったらどうしようと心配していた紫苑だ
しかし安心するのも束の間、戦兎が横たわる遥姫を睥睨してこう問うた
戦「…お前がゆーちゃんをあんな風にしたのか?ゆーちゃんに呪いをかけたって…!」
遥「……」
戦「黙ってないで答えろ!!」
幻「やめろ!!」
龍「落ち着け戦兎!」
怒りのままに取り乱す戦兎を幻徳と龍我が羽交い締めにしてまで止めに入った
怒り、憎悪、悲しみ、喪失感…それら全てがごちゃまぜになった表情だ。これ以上になく恐ろしい面持ちにさしものの自分も言葉が出なかった
戦「落ち着ける訳ねぇだろ!だって、だって…………ゆーちゃんは俺に何も…」
龍「っ…」
戦「何なんだよコロンゾンって…どうしてゆーちゃんなんだ…!」
何も知らない自らを責め立てる様な戦兎の悲痛な声が店内に響く
そんな彼の声に応える様に言葉を放ったのは___
ミ「コロンゾンは私がかつて召喚した大悪魔だとも」
___科学に対をなす魔術の天才、ミシェル・アーリマン
基、かつて「世界一邪悪な男」と呼ばれた天災魔術師____アレイスター・クロウリーだった
.
science717(戦兎side)→←science715(〃side)
17人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒神白堊 | 作成日時:2018年10月22日 17時