science754 ページ46
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テレビをつけると…そこに映っていたのは西都の首相、御堂___に化けたエボルトが演説している最中であった
恐らく街の至る所でこれが流されている筈だ
一同が疑念の念を持って観ていると御堂の姿をした化物は告げる
御『そして、ついにこの日を迎えた。____ふ、ハハハハハハッ!本日を以て"我が国は終了する"!!!』
「な…!?」
これにはさしものの喜怒哀楽も驚きを隠せなかった
それは唐突に告げられた世界終了宣言ではなく___御堂として偽っていた声が完全に、一切の躊躇いも容赦もなく「エボルト」に変質し更には正体を露にしたからだ
エ『俺の名はエボルト!』
あらゆる惑星を吸収して自身のエネルギーに変える人類悪。ブラッド族の宇宙人にして協会の術師達曰く、此度のラスボス
こうして本性を露にし、破滅の宣言紛いの事をしていると言う事はもう人類に時間がない事を暗喩に示しているに他ならない。少なくとも匣が無くとも最悪この化物一人で世界を、地球を終わらせる事なんて造作もない筈だ
…地球を自身の一部にする、しかしてエボルトは「だが、」と付け加えると
エ『10年も住み着いた惑星だ、愛着もたっぷりある。特別にチャンスをやろう。___仮面ライダー諸君に告ぐ!明朝パンドラタワーの前にロストボトルを持参して集結せよ!この星を賭けて最後の戦いを始めようじゃないか!!!!!』
戦「エボルト……!!」
画面越しに観ていた戦兎がトーンの低い声で呟いた
地球を破壊する事をゲーム感覚にしか思っていない人類悪に対して憤り、彼は画面越しから敵を睨め付ける
ああそうだ、誰だってゲーム感覚で世界を終わらされるなんて知ったら黙ってなんていられない。例え術師であっても___
ミ「とうとう最終決戦の時が来たと言っても過言じゃないとも。…くくくく、地球外生命体とコンタクトするにはどうするべきか考えていた何処ぞの省は泣くな」
熾「さて今年もやって来たぞ世界破滅の危機最終イベント。これが終われば少なくとも一定の休みが貰えるから皆頑張れよ」
紫「結局は次のヒーローまでの準備だけどねー」
…いや、既に慣れ過ぎて憤るよりも明日は休みだから仕事頑張るみたいな社会人テンションだった
「でもエボルトの奴をどうやって…」
戦「それは問題ない。策がある」
「匣?」
そう言って戦兎が出したのは……上面のないパンドラボックスだった
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2018年10月22日 17時