science691(〃side) ページ30
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__ドゴォォォォッッ!
辺り一面に爆発の大輪が咲いた
肌に容赦なく熱気が焼き付けジワリと汗が出る
双方の必殺技の衝撃を押し殺せなかったエボルトはゴロゴロと地を転がった
直撃だ。防御も出来ず不可避であった攻撃に人類悪も流石に限界の様である。フラりとよろめいて立ち上がると呻き声を発しながらこう告げた
エ「ぐ…はっ…っ…やるじゃねぇか
だが…これで終わったと思うな!!ザクスは…もうすぐ世界に牙を向く!___戦兎、お前の大事な彼奴はその運命を背負っている。"間に合うと良いなぁ?"」
「!?」
戦「何…?どういう事だ!!!」
その問いにエボルトは答えず、エネルギーの衝撃波を放つとそのまま爆散した。爆発の影響か炎が舞う
全員変身を解除して燃えている光景を眺めながら紫苑も戦兎も誰もかも、茫然とそれを見つめていた。……実感が無いのだ。今の今まで倒そうにも倒せる事が叶わなかった的が__"こうアッサリ"、倒されてしまう事が
戦「…勝ったのか?」
龍「エボルトを倒した…」
一「しゃあっっ!」
龍「しゃあっ!どーよ!おっしゃあっ!」
一海の心底嬉しそうな「勝ったぜ〜」の言葉とは反対に、戦兎はエボルトが立っていた場所に歩み寄る。紫苑もつられて歩み寄り__そこには黒いボトル___ロストボトルが三本転がっていたのを見た
…もう一度言おう、あのロストボトルが、だ
「え…?ロストボトルがどうしてエボルトから出てくるの…?」
何故あの人類悪の中から?
…そこまで考えて、自分は言い様の無い胸のざわめきを覚えた
死ぬ前にエボルトが言った事と言い本当に安心して良いものなのか?否、そもそも喜怒哀楽は何故此所に居ないんだ?
戦「……紫苑」
「戦兎?」
戦「本当に、終わったのか?
いや……ゆーちゃんは一体何処に___!!」
すると突然、紫苑達の瞳にオレンジと黒い影が映った
一瞬で誰だか理解した、理解してしまった
戦兎からロストボトルを奪ってしまうとそいつは前方で降り立つ
一同が身構えた時変身解除した彼の父親は、務めて無表情でこう告げる
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忍「よくやった、計画通りだ」
…その言葉はまるで、「よくぞエボルトを倒してくれた」と言っている様で
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2018年7月10日 18時