ANIMA【仮面ライダービルド】＿undecim＿ (ページ21)

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science682(noside) ページ21

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灰色の空間の一角に仰向けになって四角柱に寝そべる男が居た

否、正確に言うならば人間の男の形＿＿基石動惣一の形をした宇宙人。エボルトはチラリと視線をやって、側に居る忍に対してこう告げた

エ｢また捕獲に失敗する何て、先生らしくもない｣

忍｢それだけ手強くなっている証拠だ｣

敵が強くなった

はて、本当にそれだけだろうか

無表情に努める男は腐っても父親だ
心の底から愛し愛された妻と血を持つ子供を10年間騙し続け、息子の正義を否定した父親だ

しかし＿＿あの言動は全ての事に意味をもたらすとは思えないか？

忍｢ロストボトルの生成は後3本＿＿シナリオを変更した方が良いかもしれない｣

エ｢……？｣

そう言って忍は3本のロストボトルを握りながらエボルトに視線を滑らせた

黒色の双眸が宇宙人を見つめる

忍｢＿＿"君自身が新世界の扉を開けるんだ"｣

エ｢俺が？｣

その思いもしなかなった一言に、さしもののエボルトもうろんげな顔をした

何を言っているんだと言わんばかりに、
意表を突かれたと断言しても良いかもしれない

何故なら…それは遠回しに｢死ね｣と言われている様なものだからだ

ロストボトルを生成する為に犠牲になれと言われて頷ける訳がない。それは宇宙人の目的と矜持に反するのだ。冷静に考えればエボルトが了承する訳がないのだから

エボルトが首を横に振り掛けたその時、それを遮る様に声があった

??｢あら、別に良いじゃない。開いてしまえば？自分の力で｣

忍｢…君か｣

エ｢境怪…。どういう事だ？まるで俺に死んで欲しいと言っているみたいだな？｣

境｢あは、誰がそんな事言ってたの？どうせ貴方なら死に損なうでしょう？火星の王妃様に殺られた時みたいにね？｣

エ｢……｣

瞬間移動してきたであろう女の嘲笑う声にエボルトは眉を潜め、睨む様な視線を向けた

不機嫌だの目障りのレベルではない
心底憎み今にでも消し去ってしまいたいとそう物語っていた

境｢それに貴方を消そうならいくらだって出来る。ブラッド族諸共ね？人間の器に入った聖守護天使すら倒せない癖に＿＿＿＿頭に乗るんじゃ無いわよ？｣

エ｢……ｯｯ!!!!!｣

境｢でも貴方がそこまで死にたくないならそうね＿＿＿｣

境怪の唇が弧を描く
闇よりももっと深く、全てを狂わす様な瞳が蘭々と輝いた

それはまるで……絶対王者の気風で

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