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science678 ページ17

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「葛城忍…っぐ…!」


忍「あの攻撃を咄嗟の判断で受け止めたか。反射神経は良いようだな」




受け止めたは良いもののすぐに剣を弾かれ戦兎に刃が向かう

鍔迫り合いになるが、やはり適応仕切っている忍には敵わないのかあっという間にバスターが弾かれてしまった。連続する斬撃が戦兎を襲う。ポケットに手を突っ込んでセフィラボトルを取り出した喜怒哀楽はボトルを振って成分を刀身に纏わせ、一撃を食らわす、が





忍「甘い!」


「ぐあっ!」


戦「ゆーちゃん!!」


忍「その程度の力でエボルトと戦うつもりか!!!」


戦「……っ!」




一閃、斜め、叩き付ける様な剣捌きに戦兎は圧されていく

圧倒され、捩じ伏せられ、その上で忍は告げる






忍「我々の目的が達成されればエボルトは容赦なく地球を破壊するだろう!もう時間は無い」


「…?」


【分身の術!】


戦「!」




ふと、忍が放った言葉に疑問を持った
聞き間違いか?その言い分はまるで破壊する事は望んでいないと、そう言わんばかりの様な





(何でそんな事を言ってんだ…?)





この男がエボルトの仲間ならそう言う事を思わない筈だ

それとも…罠、なのか?
善なのか悪なのか葛城忍の考えが喜怒哀楽にはよく解らない



分身の術で忍が三人に増え、二人が剣撃を放ち、本体である当人が何故か止めを刺さずに柄でハザードトリガーに打撃を加えた

打撃と共に戦兎の体に電気が走る
予想だにしていなかった光景に目を見開いた





戦「ぐっ!!!が、あ!何だ…!?体が動かない…!?」


忍「何も出来ない自分を呪え。お前のせいで人類は滅びる!!」


戦「っっっ!!!」


「せっちゃん!!!!!」




戦兎の眼前に剣が迫った
弾く事も防ぐ事も出来ない、5秒あるかないかの時間

せめて盾になろうと喜怒哀楽は戦兎の前へと出る
彼だけは生かさないと。彼が生きていればきっと何とか出来るから


だが__剣は直撃しなかった
直前でピタリと止まり、煙が噴射した





「!?」





それが隠れ蓑の術である事に喜怒哀楽は気付いた
思わず「何で」と口を開きかけたが、煙が視界を覆う


次に視界が晴れた時、そこはファウストのアジトではなかった

何処にでもある車数台を止める事の出来る駐車場だったのだ






戦「俺達を…逃がした…?」


「でも、どうして…」




……一体、あの男は何がしたいんだ?


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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2018年7月10日 18時

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