ANIMA【仮面ライダービルド】＿octo＿

science334(ミシェルside) ページ48

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｢神……?｣






訝しんだミシェルは自分の耳を疑った

何かの冗談だろうと、そう思った


何故ならかつての自分(アレイスター・クロウリー)の記憶と合わないからだ。｢ザクス｣と呼ばれた＿＿＿＿は決して神ではない




そいつは魔術師が追求し届かんとする"深淵"の主であり
下卑すべき亡霊の集合体、そのくせ能力はいっぱしで
サタンと同等もしくはそれ以上と言われる人類悪


神と呼ぶには随分と小汚ない
それなのにベルナージュはソイツの事を神と敬称するのか！





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｢冗談じゃない！確かに深淵は全能の形容だ！
"過去も未来も見据え、世界の成り立ちすら知り得る者"は神にも等しいだろう！魔の神と言える程にな！

＿＿だがザクスは、あの糞は違うとも!!
お前は彼奴の本質を知らないから言えるんだ
霊媒が無ければ顕現出来ずしかし宿体を自由に変換させる…
儀式とは言え"一度は奴に乗っ取られた"私が言うんだ間違いない！｣








叫びにも似たミシェルの声が秘密基地の中めいいっぱいに響いた

灰色の瞳を見開かせ訴えるその姿は術師協会のミシェル・アーリマンではなく、｢世界一邪悪な男｣と呼ばれた天才魔術師アレイスター・クロウリーに他ならない


煮え狂う様に激昂するミシェルを落ち着かせたのは
節季でも甲子でもなかった








ベ『落ち着け"クロウリー"､私とてザクスが真に神とは思えない

　いつ何処からか現れたザクスは唯一信仰していた
　エボルトに力を与え…結果、火星は滅んだ｣



節｢うむ、それは我等が予想した範囲だ
　して…神浄の研究員を絶望と呼称した理由を聞かせて貰おうベルナージュよ｣


ベ『……あの男からザクスに似た気配を感じた
　ただそれだけだ』






故に絶望と告げた、らしい

早計甚だしいと言うか何と言うか…思わず溜め息を着いてしまう自分である。せめて最もらしい理由の一つや二つつけて貰いたいものだ






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ベ『だが、きっとザクスは地球に居る
　エボルトの事だザクスの近くに居るだろう

　故に探すといい術師達
　火星の二の舞にさせたくないのならエボルトとザクスを討つしか法はない』





死にたくなければ人類悪を倒せ


剣呑めいたその表情は何にも耐えがたい
強い意思と哀しい過去が含まれている様な気がした


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