ANIMA【仮面ライダービルド】＿octo＿

science317(光騎side) ページ21

.

沙｢あれが…仮面ライダーエボル…｣




その姿は仮面ライダーと言うよりまだ化物染みていた
否、ラスボス系ライダーはそう言う者が多いのだから仕方がないと言えばそうなるか

紅色と黄金色をベースに所々大きな装飾が施され
それが天球儀の部品である事がすぐ解る


差し色の青がやけに目立ち頭部にはトレミー48星座が描かれた早見版のようなものまで付いていた






(あれが今回のラスボス…！)




以前の世界とはまた違う人類悪の敵
黄道に入れなかった13番目の星座である蛇とは何とも皮肉な事か




幻｢おぉ…!!｣


エ｢準備運動には丁度良い｣






その姿に本能的に危機を感じたローグが拳を握り叩き付ける

…しかし放たれた拳は軽々と乾いた音を立てて受け止められてしまった




｢……！｣




それを見た光騎は目を見開いた
つい先程までエボルトに勝っていた自分達は何だったのだ


脳内で本能が警鐘を鳴らす

あれは戦ってはいけない敵だと、今までのラスボスと同じに見てはいけないものだと、幾つも戦場を駆け抜けた勘が的確に訴えている





｢はあぁっ！｣


エ｢おっと｣


｢瞬間移動!?｣





剣撃を数度放つがその途端目の前に居た筈のエボルトが消え、現れを繰り返した

さながら瞬間移動だ。これでは光騎自慢の剣も、詠唱も当たらない

動きを予測して動く事が出来ない事に唇を噛む
歯痒い、あまりにも別物過ぎる





沙｢光騎君危ない！｣


｢ハッ、しまっ…!!!うわあぁっ！｣


幻｢があぁぁぁぁぁぁぁ!!!!｣


泰｢幻徳！｣





途端、景色がブレた


沙羽の叫び声からすぐに耳に滑り込んで来たのは爆発音にも似た音。そして四肢を叩き付ける様な衝撃

投げ出される様にアスファルトの地面を数回跳ね
そこで漸く自分が横たわっている事に気付き激しい激痛が体を走る

必死に瞼を開け、目の前に変身解除した
ボロボロの幻徳が居るのを確認するとエボルトが冷酷に言い放った





エ｢お前はもう用済だ、術師諸共消え失せろ｣





掌からおぞましいエネルギーを出す必殺技が炸裂する
ここまでかと思ったその時＿＿＿＿＿ドゴォッ！と言う止めの一発が放たれる

平等に人の命を奪う一撃
＿＿＿けれども、その攻撃を五体全部で受け止めたのは光騎でも幻徳でも無かった









泰｢があぁっ！ぐ……ぃ……！｣


幻｢＿＿＿!?｣


騎｢ぇ…｣


　


受け止めたのは、







.








節｢"泰山"！！！！！｣






東都首相…氷室泰山だった


.

science318(節季side)→←science316

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す