science262 ページ41
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「液体潤滑油君も脱獄犯君も何で勝手に行動するかなぁ…」
パンドラタワーが出来てからその夜
首相に呼び出された喜怒哀楽達は
難波の情報操作によって勝敗をねじ曲げられた事を伝えられ
そのせいで一海は自衛の為に一人北都へ戻ると言い出した
龍我は龍我で戦兎との意見の食い違いになり飛び出してしまう始末…
この場に居るのは戦兎と自分と
後からやって来た美空、光騎、紫苑のみだ
暗い空気にどうしようもない重たさを感じ
体の中に鉛でもあるんじゃないかと錯覚してしまう
「二人共死に急ぎ野郎だから勝手に死ななきゃ良いんだけどね」
美「ちょっと!こんな時にそんな事言わないでよ!」
戦「まぁまぁ落ち着けって
そうだ。光騎、紫苑__"境怪"について何か知ってたりしないか?」
話題を逸らそうとした結果彼が選んだのは
例の女ホムンクルスについてだった
まぁ…楽しい話題にも振れる訳がないし
外は生憎の雨模様故にそれぐらいしか話が無かったのもあるだろうが
名を呼ばれ問われた二人は微かに肩を跳ねさせると
互いに顔を見合わせ、迷う様な素振りの後やっと口を開いた
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騎「彼女はホムンクルスの超能力者です
能力はサイコキネシスと瞬間移動の二種
敵側の能力者だと協会は判断していますが何より…」
「何より?」
紫「あのね、魔術と超能力ってとても相性が悪いの
超能力者が魔術を使ったり天使とかを神憑りさせようとすると間違いなく"死ぬ"
だからこそあの境怪って言うホムンクルスはおかしい…本来なら宿る筈の無いものが宿ってるって感じ。喧嘩する筈の力が共存するって事絶対に有り得ないんだよ」
魔術を行使するからこそ知ってる仕組み
魔術を行使するからこそ知ってる異端さ
それだけで境怪と言う存在が脅威的であるかがよく解る
ただでさえ超能力を使って来るんだ
普通の人間からしてみればそれだけでも異端だと言うのに
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「!……っ…」
戦「ゆーちゃん?」
「…何でもない、僕御手洗い行ってくるね」
訝しげに見つめる戦兎を適当にあしらい
喜怒哀楽はヘラリと笑って手洗いへと足へ運んだ
…そんな喜怒哀楽の真意を知るのは戦兎でも美空でもない
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騎・紫『……』
"その身に起きた事を知っている"術師二人だけだ
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桃 - 面白いです!!頑張ってください!! (2018年7月19日 21時) (レス) id: a20db0fe37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2018年3月31日 17時