science232 ページ11
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戦「出来た…ハザードの力を最大限に生かしたボトルと武器!」
開発から一週間、喜怒哀楽と紫苑
沙羽の協力の元漸く強化アイテムを完成させた戦兎は
瞳を爛々と輝かせそれはそれは嬉しそうだ
テーブルの上に置かれた細長い棒状のボトル
吊り下げられているそれは
さながら大剣の如き赤と黄色の武器だ
戦「凄いでしょ!?最っ高でしょ!?天才でしょ!?」
「うん!流石せっちゃんだね!凄いよ!でも…時間がそろそろ」
戦「…最悪だ、早く会場に行かないと!」
いつぞやの朝を思い起こさせるやり取りをしていると横から声が入った
それは間違いなく沙羽のもの、
周りに気付かれない様喜怒哀楽は目を細め
暗殺者としての領分を漂わせた
彼には悪いが__もし下手な真似でもしたのならその場で殺してみせる
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沙「あのさ、前に父親の事聞いたでしょ?
研究員でガス爆破事故に捲き込まれて亡くなったって__あれ"嘘"なの」
戦「…」
沙「私は難波の施設で育てられたの」
戦「…"やっぱり"沙羽さんも難波チルドレンだったんだね」
「せっちゃん…」
「解ってたんだね」とまでは声がでなかった
横で紫苑は軽く目を見張ったがやはり彼女がスパイだ
そうだと思った、難波に明確なコネクションを
持っていたのはこの中で沙羽位しかいないから
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沙「…知ってたんだ」
「僕もだよ、勿論紫苑も
前科持ちだったからね…液体潤滑油君の一言で
直ぐに思い至ったよ。お姉さんが裏切り者で難波チルドレンだって」
故に一週間、ずっと戦兎の発明を手伝っていた
生物学者の自分が機械類を扱っていたのはその為だ
幸いな事に紫苑は開発の心得を持っていたので本当に助かった
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沙「そう、私は特殊な訓練を受けて
難波に忠誠を誓った難波チルドレンの一員」
戦「嘘を着いたのも同情を買ってスパイを続ける為?」
沙「うん、人体実験を受けてスマッシュになったのもそう
「そこまでやればもう疑われる事は無いから」って難波に指示されて。」
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そこまで聞いて喜怒哀楽は顔をしかめた
嫌な感じだ、純粋に腹が立つ
沙羽に向けてじゃない__難波に向けてだ
予測はしていたものの…言葉で聞くとここまで胸糞悪くなるものはなかった
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桃 - 面白いです!!頑張ってください!! (2018年7月19日 21時) (レス) id: a20db0fe37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2018年3月31日 17時