子ノ福音書 (ページ5)

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非日常の延長線上＿2 ページ5

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さて、レイシフト擬きの時間遡行をしてしまった事は理解した

事の重大さくらい、初めてカルデアに訪れ
説明会でい眠りこけてしまい今は亡き所長に
叩き出された事のあるAでも解るのだから大変だ

｢通信端末は応答なし、サーヴァントを喚んでも出ては来ない…｣

トントン、と左手首にはめてある
カルデアへの通信端末を指で叩く

ダヴィンチの名を呼んでもマシュの名を呼んでも誰も出ない処かノイズ音しか出ない始末

いつもなら喚べば出てくるサーヴァント達も出ては来ない。何よりも最悪だ。

｢不幸中の幸いはカルデアに来た時から
一切手を着けてないこの金で衣食住は確保できた、か｣

新宿から徒歩で移動して数時間

体力的に無理を感じ始めた頃合いで適当なホテルを見付け、こうして整えられたベットの上で端末とにらめっこしてる訳だ

実のところ、Aはそれなりの金を持っていた

人理保障機関カルデア…その48人目のマスターに選ばれ海を渡る時、Aは両親から沢山の資金を貰っていたのである

曰く、｢どんな事があっても良いようにお金だけはちゃんと持ってなさい｣だそうだ

勿論そんな大金を使うタイミングは
人理修復前も後も一切無く、こうして今使う事になった

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｢はぁ…どうしたものか｣

あの特異点F＿＿冬木の時だって身一つでは無かったし

そもそも此所が特異点であるのかすら不明なのだ
特異点なら空が異変を来している筈
それすら無いとすると、やはりこれは中々不味いのでは？と思う

(それでも此所では聖杯戦争が起きてる
何もないと判断するにはまだ早い)

何かあるのだとすれば間違いなく聖杯が関わっている

ずっとそうだったじゃないか
この身に何かある時、その原因は常に聖杯だ

ならば、今動ける最善の策としてこの聖杯戦争に関わる事だろう

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｢…結局やる事は変わらないな。
この時代の人間、サーヴァントと関わって
いつも通りの事をするんだよ。私と言う人間は｣

夢を思い出せ

あの断片的記憶を一つ一つ結び付けて、思い出せ

それは間違いなく武器になる

サーヴァントを喚べない以上、夢で見たものが何よりの頼りだ

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＿＿あなたの"敵"よ＿＿

｢……｣

幼き少女、愛歌が告げたあの言葉
何故敵なのか解らない。ただ、あそこまで明言されたのだ

間違いなくAの敵だろう

ならば……自分も少女の敵として対峙しようか

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