ANIMA【仮面ライダービルド】＿duo＿

science76 ページ32

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夕飯を食って風呂まで入れば当然外は真っ暗であった

太陽は沈み代わりに月が天を支配する




｢ハァ……スゲェ、息真っ白｣



いつもの格好ではなく黒の着流しの上に和柄の刺繍が入った羽織を着込み襟巻きを巻いて、どこぞの侍さんの様な格好をする喜怒哀楽は襟巻きに顔を沈めて寒さに耐えていた。思えば季節はもう冬に差し掛かる季節だ、今年ももう二桁の数しかなくスーパーやデパートに行けばクリスマス商品や年賀状を売り出している

中にヒートテックや防寒具を装備していても体の芯まで冷え込む寒さは緩和しきれない様だが折角式神の目を盗んで家から抜け出せたのだ。戦兎の様子を見に行かねばなるまい、幼馴染みとして


と、そんな事を思っていると



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??｢あ、ゆーちゃんじゃねぇか！｣


｢せっちゃん？｣



背後から聞き慣れた声が聞こえた

反射的に後ろへ振り返ると其所にはそれがいつものトレードマークの様にベージュのコートを着込み、喜怒哀楽同様マフラー的な物(恐らくはスカーフやストールか何か)を巻いている幼馴染みが少し驚いた状態で此方を見ていた


何故こんな所に居るんだろうと首を傾げる喜怒哀楽だったが取り敢えず別に場所で話す事にした。






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｢葛城巧が生きてる……?｣




人通りの少ない川沿いの道へ場所移した喜怒哀楽は自分が知らない昨日の事や今日の事を戦兎から聞いていた

物質学研究所の研究員がファウストと一枚噛んでいた事、ラビットもタンクも取られもう手元にはドラゴンとロックしか無い事、そして……


……葛城巧が生きていて、もしかするとそれがブラッドスタークかもしれないと言う事




ブラッドスタークにはその人間を他人の顔に作り替える力がある。それを幼馴染みは実際に見たらしい。だから一年前、葛城巧は自分を死んだ事にして龍我が見たのは｢葛城巧の顔をした誰か｣と予想している



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…頭を鈍器で殴られた様な感覚を喜怒哀楽は得た。もしかしたら事実かもしれないそれを嫌だと、有り得ないと認めたくない自分が居る。頭に一瞬過ってしまった最悪のビジョンを信じたくないと叫んでる


もしそれが本当なら、葛城巧ではないのなら…

｢葛城巧の顔をした誰か｣であったのなら……




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あの日、俺が殺したのは誰なんだ……？



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