[ぷよぷよ]夢と狂気の魔導師 (ページ3)

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第三話　記憶ページ3

りんご達がいる芝生の向こうの花畑に、体を横にして、脚と腕を畳んで寝ている女の子を姿があった。おまけにその女の子は、赤いダイヤの刺繍が縫われてある白い三角帽子に、胸まで届く茶髪で、ピンクのボタンが付いた白い長袖襟シャツと、膝まである赤とピンクの色をしたダイヤ模様のスカートと、膝より下くらいの長さの白靴下と赤い靴を履いて、右腕の近くには土星らしき珠が付いている夜空の杖が置かれている女の子の姿があった。

「この子…寝ている…のかな？」

「気持ちよさそうに寝ていますね…」

「この女の子…夢の魔導師…」

あたし達は、とりあえず女の子に近づいてみると、突然女の子は目を開け、相手がびっくりする程の速さで起き上がる。

「……………………………」

「び…びっくりした…」

女の子は見知らぬ声の主に気づいたのか、こっちに視線を送る。

「君達…誰？」

「私ですか？私はあんどうりんご。りんごって呼んでください。」

「僕はアルル。こっちはカーくん。」

「ぐー！！」

「あたしはアミティだよ！」

「アルル…りんご…アミティ…」

すると女の子は何かを思い出したかのように立ち上がると、

「私は夢の魔導師。ハルル！宜しくね！」

『夢の魔導師ハルル！？』

「ぐぐぐ！？」

・

「悪夢を集めてた？それはどういうことですか？」

「私は夢の魔導師だから、皆が幸せな夢を見られるように、魔法を使って悪夢を集めてたんだけど、突然雷が私の頭に落ちて、いつの間にかここで眠ってたんだ。」

「なんだか…不思議な話だね…」

「あと…それ以上前の出来事が思い出せないんだ。両親とか、兄弟とか、過去とかが…」

「ええ！？それって記憶障害でよくある…記憶喪失じゃないですか！！」

「記憶喪失？」

「それってなに？」

「記憶を思い出すことができない、また、新たなことを覚えることができないなどという、記憶に関する障害です。何らかの原因で、脳が損傷した場合に引き起こされることが多いようです。例えば交通事故による外傷性の場合とか…」

「とりあえず…先生が、ハルルを探してるって言ったから、とりあえず学校に行って…」

「アミティ。確か皆同じ夢を見ていたって言ってたよね。」

「う…うん！」

「皆同じ夢を見る…危機が訪れる………＿＿＿思い出した！！

皆よく聞いて、私には「狂気の魔導師キルル」という『妹』が居るんだ。」