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戦争が始まって、もう半年が経った。ちなみに今日は巫女がフリオスに会った日、おまけに十年だ。こんなに付き合っているので、もうフリオスとは神の使い以上親友以下というところだろうか。戦争の状況は、相手がかなり強いのでこっちはかなり苦戦しているそうだ。
神殿の場所を変えたい。できるなら。
なぜなら、昨夜フリオスの力を使って戦争に勝とうという話を聞いてしまったからだ。
「どうしても…ここから離れられないんだね…」
「僕はここの太陽神。太陽が無くなったら、ここは永遠に闇に覆われてしまうからね。」
「そっか…神様にとって、ここは一番暮らしやすいところだもんね…わかった。私、なんとしてでも止めてみせる。今夜の満月の日に皇帝がくるから、フリオスは安心して…」

そして…満月の日。
普通ならば満月の日は神秘的だと思われるが、違う。狂気的。ともとれるのだ。
フリオスを結界に閉じ込め、神のエネルギーを固体化して戦争に勝とうというのだ。
巫女はどうしても許せなかった。
自分の大切な友達を使って戦争に勝とうだなんて、まるで体を売っているのと同じくらい惨い行為だということを。
「そこを退きなさい」
「いや」
「そこを退かんか!」
「いやよ!」
「神の力を手に入れれば、我が国は計り知れない力を手にし、永遠に不滅の国になるんだぞ!」
「人の欲望は無限よ、誰かを傷つけて、誰かに恨みや悲しみの種を植え付けるのを見るのはもういや!もう一度考え直して!!!」



















僕は神殿の奥深くで、待っている。
あの子が帰ってくるまで。
『お前。人間が憎いと思わないのか。』
「…え…」















「子供の戯言にはいい加減聞き飽きた!このまま強行突破じゃ!!」
「やめてぇ!」



ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!


月明かりによって照らされていた眩い光と共に黒雲に包まれ、地上では空から降る雷が静かな夜を襲う。作物と水は枯れ果て、突然民家から炎が燃盛り、住民たちの家を次々と燃やしていった。

漆→←伍



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設定タグ:天照大神 , 神様 , 恋物語   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ケロちゃん - ずっとこう言うのないかなー…って探してました!こう言うお話めっちゃ好きです!この作品を書くために生まれてきてくれてありがとうございました!←← (2019年1月12日 20時) (レス) id: 7163f6fc3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱色 | 作成日時:2018年10月21日 19時

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