第九十八話 ページ3
正面からではなく関係者入口の裏口から…
こんにちはと一声かけるとここの女将さんの声が。
「あらA君いらっしゃい。ささ、上がって上がって。今部屋を案内させるわ。」
そう言うと一人の使用人を呼び止める。
「おお、若、お久しぶりです。荷物お持ちしましょうか。」
「いや、大丈夫です。というか…自分は客じゃないからそんな手厚くしなくてもいいと思うのですが…。」
「いやいいんですよ、自己満足です。」
そういうと勝手に荷物を持ち廊下の方に歩みを進めた。その際送られてた機材等は部屋に置いてあると伝えられた。…じゃあすぐにできるな…←
それに加え、今日は団体様が二組いるとのこと。ここは自炊だから食事は関係ないのだが、布団出しだけ手伝ってもらいたい、だそうだ。もちろん快諾である。
それから一時間、今日分の桐皇のデータをまとめる。
やはり手ごわい相手だと再認識した。
そして終わったと同時に襖の外から声がかかる。
そろそろ布団だしだそう。
よっこらせと立ち上がり、青いジャージを捲る。
はて、この腕で布団は持てるのだろうか…←
どうやら二組とも運動部らしく、今回の宿泊も合宿が目的だそう。
今はどちらとも近場にある体育館にて練習中らしい。それまでに布団を敷く。
きっちりかっちり、全員分の布団を敷き終わったところで襖が動く音がする。
やばい、帰ってくるまでに終わらなかった。
直様その場に正座をし、頭を下げる。
「練習お疲れ様でした。布団を敷かせて頂きました故、疲れを癒してください。なお大入浴場は10時までになっておりますので、時間に気を付けてお入りくださいませ。…では私はこれで失礼させて頂きま……。」
一息で行った後、早く部屋から出ようとし顔を上げる。
が…そこには予想の斜め上をいく人達が立っていた。
「…海常のジャージ。」
「…誠凛さん。」
そこで暫し無言が続く。
…あれ、もしかして向井Aって認識して無い?
いやうん普通に考えてそうだよな。こんな顔どこにでもいるもんな←
誠凛もなんか見た事ある顔、けど何処だっけ…みたいな顔をしている。
おい待て鉄平お前は許さんぞ←
そこで口を開こうとしたら、再度襖が開く。
「誠凛さーん!!一緒飯食いません?結局自炊だし丁度良いっすよね?」
んんんんんん?
秀徳?
あ、高尾和成。
ちょっと待て二組の運動部の団体って…
誠凛と秀徳っ!!?(真顔)
434人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千椛(プロフ) - 更新楽しみに待ってます!!続きが気になります♪ (2022年2月22日 17時) (レス) @page19 id: 5a2d0a48cd (このIDを非表示/違反報告)
黒岩。(プロフ) - 綾羅さん» ありがとうございます!更新できず、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。これからも長期休業中の更新しか可能ではないと思います。年に数回の更新になると思いますが、長いお付き合いの程よろしくお願いいたします。 (2016年8月1日 3時) (レス) id: d27e53aaec (このIDを非表示/違反報告)
綾羅(プロフ) - とても面白いです!続きが気になります!更新頑張ってください!! (2016年7月19日 16時) (レス) id: a72ae32185 (このIDを非表示/違反報告)
黒岩。(プロフ) - しんぶんやさん» ありがとうございます!!励みになります!これからもこの作品をよろしくお願いします!! (2016年4月19日 17時) (レス) id: d27e53aaec (このIDを非表示/違反報告)
しんぶんや - 更新楽しみにしてます!頑張って下さい!! (2016年3月28日 18時) (レス) id: a0ea8290d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒岩。 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月31日 10時