お仕事 ページ2
あれから、俺たちはお店に入り、お茶を楽しんでいた。
「そういえば夜久さんって、お仕事なにされてるんでしたっけ?」
「ん?まぁ、普通の仕事、やで。」
夜久さんは、にこにことしながら答える。誤魔化されてる気がする。
「そうなんですね…!!綺麗なのでモデルとかやられてるのかなって、思ったことがあって。」
とりあえず、深くは聞かないでおいた。
「本当?そういうのの関係者さんに声かけられるけど、興味なくて…」
ははは、と笑う夜久さんはやっぱり綺麗だと思う。
「やればいいのに……夜久さん綺麗なんですから。」
俺がそういうと、夜久さんはクスリと笑い
「天音君のほうが綺麗だよ。」
と言った。
ん?
俺、煽られてるのかな。
「冗談言わないで下さいよ…俺、告白された経験とかもないですし。」
すると、夜久さんは意外だ、とでも言いたそうな顔をする。
「嘘つけ。天音君ったら冗談が好きなんやね」
俺が違いますよ!と否定すると、夜久さんはクスクス笑う。
そんな一時が、とても楽しかった。
***
「それじゃあ、夜久さん。またお店で。」
俺がペコリと頭を下げると、夜久さんは手をふる。
「またね。天音君。おやすみ」
「はい。おやすみなさい!」
そういって、俺たちは別れるはずだった。
顔をあげると、俺の視界いっぱいに夜久さんの顔があった。
「んっ………?!」
「はい、おやすみのちゅーなんて。すまんな!天音君のファーストキス、やったかな?じゃあね」
「は…………?」
速報:俺、超絶イケメンの常連さんにキスされました。
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作者名:久我 羊 | 作成日時:2020年8月28日 22時