其の二 ページ3
一目惚れ・・・だった。
敦「よろしくお願いしますね!」
最初に彼女に対して返事を返したのは敦君だった
新人と言うだけあってやはり親近感があるのだろうか。
国「太宰、皆自己紹介は終わったぞ?後はお前だけだ。」
色々考え事をしていると気付けば私以外は皆、自己紹介を終えていた。
国「何をやっている。さっさとせんか。」
太「・・・そうだね、ごめんよ。」
貴「・・・?」
私の顔をまじまじとみながら彼女は不思議そうに首をかしげているのだった
太「私の名前は太宰、太宰 治だよ。どうぞ宜しくね?」
そう言って私は彼女に手を差し出した。
貴「あ、はい・・・!宜しくお願いします・・・!」
彼女はそういって華奢で小さな手で私の手を握り返してくれるのだった。
貴「・・・」
太「ど、どうかしたのかい?」
彼女が私の手を離そうとしないまま固まっているものだからつい、
疑問を口にしてしまった。
貴「あ、いえ・・・ただ・・・」
太「?」
私は思わず首をかしげた。
貴「お怪我を、されているのかなと。」
太「・・・え?」
彼女の思いがけない言葉に私は呆気にとられた。
敦「え!?太宰さん、怪我してるんですか!?」
太「してないよ?・・・何故そう思ったんだい?」
貴「腕に包帯をされているからてっきりそうなのかと・・・
すいません・・・!!」
彼女は私の手をパッと離すと申し訳なさそうに深々と頭を下げた。
太「いやいや、気にしないでくれ給え!私こそ悪かったね?」
私は焦りを隠せず思わず彼女の肩に手をおいた。
・・・其の瞬間、何かが私を蹴るように吹き飛ばした。
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作者名:クロエ | 作成日時:2017年5月13日 12時