彼らの恋愛話 (ページ10)

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おつかいⅡ【G6G8】ページ10

坂本side

玄関から扉が閉まる音が響いた。
どうやら彼は行ってしまった様子。
確か近くにコンビニがあったはず、そこで買ってくるに違いない。

てかあれやな、そこまで「うわっ」とか「えっ」とか嫌がらんかったなー。
ま、あいつのことやし表に出さないだけやろうけど。
…いやそんなんどうでもええわ、別に嫌がるところが見たいからとかいう頭おかしい理由ちゃうし。

「……

……にしても静かやな…」

今この部屋に響くのはクーラーの音と、扇風機の音。そして外からは蝉などが騒がしいくらいに鳴いている。
やっぱあんなことさせないで一緒に話してる方が良かったんかもな…。

──ぼふっ。

扇風機をソファの方に向けて、ごろんと寝転がった。
さっきとは比べ物にならないほど涼しい…
こんなことしてたら帰ってきた丸に怒られるやろうなぁ…。笑

「……」

出て行ったばかりだけれど、彼の帰りが待ち遠しい自分が居る。

早く彼と話がしたいな──

──ぴとっ

「！？」

ひんやりと冷たい何かが頬に当たる。
思わず上体を勢い良く起こして、何事かと頬を抑えた。
パッと見遣ると、出かけていたはずの彼が帰っていた。

いつの間に…

丸「とっくに帰ってましたけど」

「え、嘘…」

てか何で俺の心読めとるん？エスパー？

丸「声出てますよ

というか、人のこと外に出させといて自分は呑気にお昼寝っすか」

「つい…」笑

丸「別にいいっすけど、はいアイス」

「さんきゅーってあれ？」

冷凍庫に入ってたの箱なのになんでパピ〇なん？
2人で食えるけども。。。

「……」

丸「？どしたんすか、これ嫌やとかいう我儘は受け付けませんよ」

「いや箱じゃないんやなって…

てかそんなん言わんわ！」笑

丸「あーなんか2人なんで丁度いいかなって、あと俺も食べたかったんで」

あ、そうなん？
スンと我に返れば、アイスにかぶりついた。

普通にええヤツなんよな、丸って。
時々何考えてんのか分からん時もあるけど。

丸「てかひとつ聞いていいっすか」

「んー？」

丸「坂本さん、俺のこと試しました？」

「…あ、バレた？」笑

丸「まだ箱のアイスあるじゃないっすか」

家に帰ってから気付いたけど、と呆れ顔。
正直俺も寝るほど暇やったからやらんでも良かったかも。笑

でもさ、2人で分けて食べるアイス買ってくる辺り可愛ない？？笑

「ええやん、丸優しいんやもーん！」

だからこそ、彼に甘えていたい。

嫌がられるだろうけど明日も泊まっていこ、笑