第85話 ページ40
〜桃井side〜
貴「…さ、つ…き…」
桃「……っA、君っ……」
A、君っ………好き、好き、大好きっ……
言わなくちゃ…
貴「…俺、ずっと…お前、に…言いたい、ことっ、が…」
胸が苦しい。
悲しすぎるよ、こんなのっ…
桃「…っうん、うんっ……私も、だよっ…」
貴「…さ、つき…泣くなよ。俺、は…絶対、死なね、ぇ…から……」
桃「…A君っ、私…私ね…
貴「…ごめん…俺、先言わせて…」
A君は、震える腕で私を抱きしめてくれた。
貴「…さつ、き。俺…さつきのことが、好き…だ。」
信じられなかった。
夢みたいだった。
桃「…っA、く……んぅっ」
A君は、優しくキスしてくれた。
そして、唇を離して。
貴「……ごめ、んな…さつき、は…テツヤ、のことが…好きな、のに…」
え……!?
貴「…無理矢理、やっちゃ、って…ごめん、な。テツヤと、幸せに、な……」
桃「…違うよっ、私が好きなのはっ!!!!」
『ピーーーーーーーーーッ』
貴「…………」
桃「…………A、君…?嘘だよ、ね…?」
貴「…………」
A君は、目を閉じたまま動かなくなった。
桃「…私、まだ、言ってな…………嘘だ、嘘………
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!
嘘、だ………何でっ…………
どうしてなのぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
言えなかった。
好きだよって。
『さつきっ!!』
私が、裏切らなかったら……
A君は復讐を考えなかったし。
琴音ちゃんと出会ってもなかったかもしれない。
全部、私の…………せい、だ…
ふと、A君の手を見ると。
何かを握っているようだった。
手を開いてみると、中には…
桃「駅の、ロッカールームの…鍵……」
何かが、入っているのかな。
私は、泣きはらした目を擦ってお医者さんのところへ行き。
A君が息を引き取ったことを伝えた。
……伝えられていた、かな。
私、泣き出しちゃって…喋れていたかどうかもわからなかった。
皆に伝えることは赤司君に任せて、私は駅に向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 325人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうな - めっちゃ面白かったです！感動しました！泣きました！。゜(゜´Д｀゜)゜。これからも、頑張ってください！ (2016年3月29日 23時) (
レス) id: 5c6a24ea3b (このIDを非表示/違反報告)
wisper・ω・２号(プロフ) - 嫌われはフラグ立てろって前作でも言ったのに立てないんですね。では遠慮なく晒させて頂きますね (2015年10月13日 6時) (レス) id: d5158b5467 (このIDを非表示/違反報告)
紫原のぞみ(プロフ) - 続き書いてくださいよすごく気になるんですけど腑に落ちないんですけど (2015年3月31日 18時) (レス) id: f960e4787f (このIDを非表示/違反報告)
すぎさくお - 桃井のどこが可愛いの？ (2015年2月28日 16時) (レス) id: 1feb6ddf9d (このIDを非表示/違反報告)
レイムーン☆ - なんで桃井好きにならなきゃいけないの？((怒 (2015年2月28日 16時) (レス) id: 1feb6ddf9d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜兎 | 作成日時：2014年9月28日 15時
