『君がどんなに最低でも』3 ページ24
※いじめ描写注意.
放課後、私の家でご飯を振る舞う日。
料理の練習という名目で将吾とご飯を食べる日。
大好きな日だ。
そんな日にも、将吾はあの女の話を持ち出した。
「Aも、話してみなよ。同じ名前とかやばくない? 絶対仲良くなれると思うんだよねぇ。」
『しない。話したけどなんか感じ悪かったし。女の子とは仲良くしないんじゃないの?』
「そうなんかな。勘違いとかかもよ?」
『違うよ、あの子私と話す時目合わせないし、すっごく感じ悪い。』
将吾に見せた笑顔なんて微塵もみせなかった。
「そう?まあ、Aって怖いもんね。」
『はぁ? ……怖くないし。』
「俺は怖くないけどさ〜。 ……あ、Aってポメラニアンに似てるよね。」
『ポメ、ラニアン…?』
「可愛いでしょ。」
『……意味わかんない』
私のささくれだった気持ちなんてどこ吹く風で、将吾はいつもの調子だった。
憎らしい、いつもの大好きな笑顔。
将吾は私の隣にいればいい。
だから、それ以外のことなんて考えないで。
このまま一緒にいよう。
邪魔なものは消してしまえばいいから。
女をはめるのは簡単だった。
もとから、将吾に近づく女子は良く思われないのもあって、女子コミュニティで軽く『調子に乗ってる』とぐらい言えば、孤立させるのは簡単だった。
「ねえあの子、体操服汚れたまんまじゃん」
「ねえ、なんか臭くなーい?」
「ちょ、後ろにいるって!あはは」
体操服には、誰かの上履きの靴跡が残っている。
昼食は輪に入れない、連絡事項やプリントを回さなかったり、発言の度にシラケた態度でいれば、女はすぐに察した。
泣きそうな顔で、授業を受けてるのを見て、気味が良かった。
「あの子さ、男好きらしいよ〜。田島くんにばっか話しかけてさ。」
「ていうか、同姓同名とかAちゃん可哀想〜。」
「恥ずかしくないのかな?全然違うじゃん。」
「名前変えればいいのにね〜。」
「ちょっと〜、可哀想じゃん。あはは」
女子生徒達が聞こえるか聞こえないかの距離で囁く悪口は、嫌でも耳に入るだろう。
しばらくして、将吾と話すことを避け始めた女に、私は笑みを浮かべた。
最初からそうしてれば良かったんだよ?
仕方ないじゃん、わからない人にはこうしないと。
これで、いつも通り、また元の日常だ。
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やなぎ茶(プロフ) - ayuさん» 本当ですか〜❣️嬉しくてあったかいお言葉ありがとうございます😭がんばります! (11月13日 22時) (レス) id: 5b37ec5afa (このIDを非表示/違反報告)
ayu - やなぎ茶さん» なるほど😮💡了解です👍🏻 ̖́-︎亡霊、拝見させていただいています!やなぎ茶様のペースで更新頑張ってください🥹💖 (11月13日 7時) (レス) id: 9a7e8648d6 (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ茶(プロフ) - する予定ですので、その時ご機会あればよろしくお願いします☺️ (11月13日 1時) (レス) id: 5b37ec5afa (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ茶(プロフ) - ayuさん» ayu様コメントありがとうございます❣️そちらですが、続編のお話が長編化したもの(亡霊)と、途中まで書いたものがありまして、中途半端なのと年内更新予定がないため現在は非公開にしております💦 また年明けには公開して更新 (11月13日 1時) (レス) id: 5b37ec5afa (このIDを非表示/違反報告)
ayu - コメント失礼致します🙇♀️この作品の続きが気になるのですが、パスワードはどうすれば教えていただけるのでしょうか…?どこかに書いてあるのなら確認不足です;ᯅ;すみません、! (11月12日 20時) (レス) @page46 id: 9a7e8648d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やなぎ茶 | 作成日時:2023年3月27日 18時