西× 元カノ 『大好きだった人』 ページ11
．
｢西 洸人です。○○支社から来ました。よろしくお願いします！｣
数日前の出来事。
目が合った瞬間、あまりにも驚いて、ベタにも資料をばら蒔いてしまったのだ。
白い紙きれたちが舞い散る。
心臓が止まりそうだった。
「あれ…、A？」
『……っ。』
「えー！西くん、Aさんと知り合い？」
洸人のまわりに集まったひとだかりの視線が、一気にこちらに向いた。
「あ、高校時代の同級生なんすよ。」
「えーー羨ましい！」
『……はは。』
足を折って、紙の束を拾い上げた洸人。
「結構仲良かったし、ね？」
『あ……う、ん。』
貼り付けた笑顔の洸人に、よくわからない相槌を打って、資料を受け取る。
「そうなんだぁ！ どのくらい親し…」
『それじゃ…私急いでるので。』
うまく言葉も出てこなくて、逃げるように背を向けて帰った。
その日は、過去1番、変な汗をかいた。
こんな所で再会するなんて。
洸人と付き合い出したのは高校3年生のころ。
私はいわゆる二軍の、大人しい女子グループで、クラスの中心にいた洸人に密かに思いを寄せていた。
高校生なのに、大人っぽくて、何考えてるかわかんない。顔がかっこいい。
好きになった理由はこれくらい。
話すことはほとんどなくて、ただ洸人を見つめているだけ。
それが変わったのは同じ塾に通い出してからだ。
宿題やら、テスト範囲やら、なにかと話すようになって、2人で帰ったりして。
2人の帰り道、話が途切れて、見つめあって数秒。
キスをされた。
私の青春、初めての人。
大好きで、キスも沢山して、それ以上のことも沢山した。
体のホクロの位置だって覚えている。
口癖や、好きだと言った匂い、曲、服のブランド、全てひとつひとつ覚えていた。
大学が離れた私は、どんどん洸人に依存していった。
他の女の子と遊ぶのも、話すのも、ストーリーに映る女の子も、全部全部辛くて、嫌で仕方なかった。
毎回泣いて訴える私に、疲れたような洸人。
そんな顔をさせている自分も大嫌いだった。
ほんと、めんどくさい女。
それなのに、洸人は最後まで何も言わなかった。
別れたいんでしょって泣き縋る私を、そんなわけないじゃんって抱きしめた。
きっと洸人は私のこと、私ほど好きじゃなかった。
辛くて耐えられなくなって、別れようって言ったあの日
洸人が私を引き止めることはなかったから。
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やなぎ茶(プロフ) - ayuさん» 本当ですか〜❣️嬉しくてあったかいお言葉ありがとうございます😭がんばります！ (11月13日 22時) (
レス) id: 5b37ec5afa (このIDを非表示/違反報告)
ayu - やなぎ茶さん» なるほど😮💡了解です👍🏻 ̖́-︎亡霊、拝見させていただいています!やなぎ茶様のペースで更新頑張ってください🥹💖 (11月13日 7時) (レス) id: 9a7e8648d6 (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ茶(プロフ) - する予定ですので、その時ご機会あればよろしくお願いします☺️ (11月13日 1時) (レス) id: 5b37ec5afa (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ茶(プロフ) - ayuさん» ayu様コメントありがとうございます❣️そちらですが、続編のお話が長編化したもの（亡霊）と、途中まで書いたものがありまして、中途半端なのと年内更新予定がないため現在は非公開にしております💦 また年明けには公開して更新 (11月13日 1時) (レス) id: 5b37ec5afa (このIDを非表示/違反報告)
ayu - コメント失礼致します🙇♀️この作品の続きが気になるのですが、パスワードはどうすれば教えていただけるのでしょうか…？どこかに書いてあるのなら確認不足です;ᯅ;すみません、！ (11月12日 20時) (レス) @page46 id: 9a7e8648d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やなぎ茶 | 作成日時：2023年3月27日 18時
