食えない後輩パクジミン (ページ1)

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me too ページ1

会社から徒歩5分の物件にしたのは、朝寝坊が得意な私には大正解だったと思う。

休日は友人とショッピングに行ったり、浴びるほど飲んだり…と、充実していたせいか、今日が月曜日だという現実に耐えられなかった。

あーあ。

心の中でため息をついた。今度からはジムを月曜日に予約するのはやめよう。

私の通う会員制ジムは、少々お値段は張るけれど週３回マンツーマンでトレーナーが教えてくれる。ミニマリストぎみな私の金の使い道といえば、健康管理と美容代くらいなのだ。・・・ウッ。ウサギのような可愛らしい顔をしているくせに筋肉バキバキのサディストトレーナーの顔が浮かんで、少々吐き気が。

清々しい天気とは裏腹に私の表情はどんどん曇っていく。
…さて、今週もしっかりと社畜として生きよう。頑張れ私。

デスクについて今週のタスクをメモに起こしていく。こうすると1日に終わらせるべき仕事がわかって、週末に仕事を残すことがなくなるのだ。いや、今週はやることが多いな。

パソコンと睨めっこしていると、こんこん、とデスクを叩かれる。
顔をあげて音のほうを見れば、向かいのデスクからひょっこりと顔を覗かせた後輩と目があった。

彼はふにゃりと目を糸目にすると、口パクで「おはよーございます」と笑った。
２、３回適当に頷いて愛想笑いをすれば、満足そうに笑った後輩が業務に戻っていく。

彼の名前はパクジミン。人懐っこい性格と愛らしいお顔立ちで常に女性社員を虜にしている、らしい、が・・・私は正直苦手だ。だって、何を考えているのかわからないから。

確かに魅力的な顔をしているし、常にニコニコしていて、仕事も早い。いい子であるのには変わりないんだけど、なんというかこう、食えない感じ。彼の行動はすべてが計算し尽くされているように感じて、怖い。あの糸目と目が合うと、心を真っ裸にされているような気分になる。

なので、私はできるだけ関わらないようにしている。
第一印象で感じた違和感は案外当たるので、知らぬが仏ならぬ、触れぬが仏が持論なのだ。

パクジミンを一目見た時から私の本能が警告している。
彼と目を合わせちゃダメ、と。