黒い薔薇を貴方に。2

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(岡本side)


侑李「はー…い……、え…圭人……」


圭人「久しぶり…ちぃちゃん」


侑李「何で…」


有 岡くんに教えてもらった山田くんの家


”ここが2人の住んでる家だよ”
それだけ言って有 岡くんは去ってしまった


え？入らないの？って思ったけど、入らなくて良かった


有 岡くんが去ってすぐに家からちぃちゃんと山田くんが出てきて、どこかへ行ってしまった


圭人「それより…！ちぃちゃん今まで何してたの？」


もしちぃちゃんが山田くんに束縛され、
居場所を見失っているなら


俺がちぃちゃんの居場所を作りたい


侑李「ああ…うん…、大丈夫だよ」


大丈夫かどうかなんて聞いてない。


今まで何していたのかって聞いたんだ


…ちぃちゃん、どうしたんだろ


圭人「そうじゃなくて…。ずっと学校にも来てないし…、家にも帰ってないみたいだから…」


ちぃちゃんと連絡が取れないから、俺はちぃちゃんの家に向かった


でも出たのはちぃちゃんのお母さんで


『友達の家にいるって言って、帰って来ないの』
と、そう言われた


侑李「あー……うん…」


話しているちぃちゃんはどこかよそよそしく、チラチラと廊下の向こう側を見ている


圭人「……家にも帰してもらえないの？」


侑李「…ごめん圭人、もう少しで涼介がお風呂から上がるからドア閉めるね」


圭人「え…、ちょっ…！」


トンっと控えめに体を押され、バタンと玄関のドアが閉められた。

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