拝啓元カレへ 帰れよ【三途春千夜】

帰れよ26 ページ26

「ほんとにいなくなっちゃった」







あれから何日も過ごした
春ちゃんは帰ってこない






だけど1度だけインターホンを押された







慌てて扉を開けると
春ちゃんの部下らしき人だった









もう帰れないので諦めてくださいって言われた









「…何それ……自分から言ってよ」










しかも部下、女の人だった
私の顔を見て笑ってた










まるであなたは用済みって言われてるみたいに











「家に住ませなきゃ良かった」









こんな悲しくなるなら


こんな辛くなるなら


前みたいになるなんて









「…私に期待させないでよ…っ」








私の目から涙が溢れた
止まって欲しかった





だけど体は言うことを聞かずに
涙が溢れるだけだった









「っ……っ…うぅ…」








誰にもバレないように
声を殺して泣いた

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