22話 ページ24
目を覚ました、
暗い暗い、独房のような場所
手足は鎖に繋がれていてほぼ身動きは取れない
ズキズキ、と言うよりもジリジリとした擦れるような痛みが足に伝う。
どうやら捕まった時に負った傷、
抜け出す方法は、
?「やっと起きたか、」
薄気味悪い笑みを浮かべる男が鉄格子の外から此方を見下ろすように立っていた。
「誰、」
睨みつけるように目を向ける、
だが男は怯む様子を見せなかった
α「私か?α国の王だよ、、、元国民なのだから顔くらい知っているだろう?Aサン」
「、、、、」
α「何故名前を知っているのか、とでも言いたそうだが、元国民、否、【危険分子】の名前くらい知っていて当たり前だろう?幼い頃、限界国の王、あの忌まわしき赤眼と親しくしていたのだから、」
「ッ、!ぐっちには手を出すな!」
α「それは貴様の選択次第、だ」
「何が目的だ」
α「薄々気づいているだろう?限界国の王の首が欲しい、ならば貴様からは情報を、知っていることは全て吐け」
『知らない』
α
「私が欲しい情報は城の構造、王の弱点、兵の人数、」
つらつらとこれが欲しいあれが欲しいと述べていく男
だが生憎吐くつもりなどない。
もしここで吐いてしまったらぐっちに会わせる顔がない。
真っ直ぐ、心の芯を保て、
『知らない、』
「嘘をつくとは往生際が悪いんじゃないか?」
『嘘などついてない。私は王と親しかったのは事実だが、幼い頃の話だろう?それ以前王になっていたことも、城の情報も知らない。私はただの旅人だ。』
最後まで喰らい付け、
α「まだ言うのか、じゃあ条件を変えるか?」
「、、、」
男、改めα国王は扉を開け鉄格子の中に入ってきた
カツン、カツン、とコンクリートを歩く音が響く
私の目の前で止まり、しゃがむと顔の頬を片手で挟むようにされ、顔を上げさせられる。
見定めるように見た後、口を開き話し出すα国王
その言葉は希望も絶望もどちらもを引き離すような提案だった。
α「顔は悪くない、どうだ?私の妃にでもなれば限界国への侵攻も、赤眼の首も諦めてやる。」
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泡名井(プロフ) - いいすね...タイプの小説です。気長に待ってます。ファイお〜 (2023年1月31日 20時) (レス) @page5 id: e7ab028975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒飴 | 作成日時:2023年1月30日 12時