ある日の併走(前編) ページ2
「シップ……？」
「……」
「ねえシップ。ご飯、全く手つけてないじゃないですか。」
「……うるせぇ」
「…このままだと本当に体調崩してしまいますよ。」
「…そんなの、アタシの勝手だろ。」
ジャスタは、自身のベッドの上で体育座りになっているゴルシをどうにか降ろそうと引っ張るが、なかなか動いてくれない。
「…私、トレーニング行ってきますね。シップも、気が向いたら来てください。」
「……」
何も言わないゴルシを見て、ジャスタはもう一度ため息をつき、部屋を出る。
「…どうだ？ゴルシの様子は。」
話しかけてきたのは、トレーナーだった。
「なんかいじけてるみたいで……ご飯も殆ど食べてないんですよ。」
「そうか……」
事の発端は3日前。
トレーニングの一環として、ゴルシとジャスタに併走をしてもらうことになったのだ。
「あのなー。いっちゃなんだが、多分相手にもならないぜ？」
これはゴルシの言葉だ。
何せジャスタはまだGI未勝利。トレーナーも、内心ゴルシと同意見だった。
「やってみなければ分かりませんよ。」
一方、ジャスタの方は、まるで落ち着きはらっていた。
そして併走が始まったのだが……
「……や、あああ！！」
なんと、最後の最後でジャスタが爆発的な末脚でゴルシをかわし、勝利したのだ。
……しかし、ここからが問題だった。
走り終え、ジャスタがゴルシにタオルを差し出そうとすると、何故かゴルシは逃げるようにしてその場を去っていってしまった。
彼女のことだし、多分すぐ帰ってくる……そう思っていたのだが、その日はそれ以降、ゴルシが来ることはなかった。
「……彼女、あれでも繊細なところがあるんですよ。」
「そうか……じゃあ今回のことは、併走なんてさせた俺の責任でもあるのかな……」
「いえ。トレーナーさんに責任などありませんよ。勝負事に勝ち負けがあるのは当然ですし。」
「い、意外と素っ気ないんだな……」
あまりにもあっさりと言い切るので、少し驚く。
ゴルシがああなることによって、ジャスタにも影響があるのでは……そう考えたが、そんなことは全くなかった。
「……私、家が剣道の道場だったので、小さい頃から剣道をやっていたんです。」
不意に、ジャスタがぽつりと呟いた。
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芦毛まにに(プロフ) - まぬかさん» 御明答ですね！正直あれだけのヒントで当てられたことに驚いております…！ (2022年6月27日 19時) (
レス) @page5 id: fe1166f664 (このIDを非表示/違反報告)
まぬか(プロフ) - やっぱりジャスゴル尊い…！栗毛の子はオルフェーヴルでしょうか…補足楽しみにしてます！ (2022年6月24日 15時) (レス) @page3 id: 4e0a8f784c (このIDを非表示/違反報告)
芦毛まにに(プロフ) - まぬかさん» まだ1話も上げていないのにコメント…ッ！ほんと嬉しいです！至らぬ所もあるかと思いますが、これからもお願いします…！ (2022年6月23日 19時) (レス) id: fe1166f664 (このIDを非表示/違反報告)
まぬか(プロフ) - ジャスゴル…！忠実ネタ嬉しいです…応援してます！ (2022年6月22日 18時) (レス) @page1 id: 4e0a8f784c (このIDを非表示/違反報告)
芦毛まにに(プロフ) - 八坂リアさん» 本当だ…！すいません、直しました！ (2022年6月22日 6時) (レス) id: 7a622a57f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芦毛まにに | 作成日時：2022年6月15日 4時
